2006 Fiscal Year Annual Research Report
低温生成用高効率磁気冷凍のためのメタ磁性型巨大磁気熱量材料の開発
Project/Area Number |
17360333
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤田 麻哉 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10323073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深道 和明 東北大学, 多元物質科学研究所, 名誉教授 (00005969)
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Keywords | 磁性 / 金属物性 / 環境材料 / エネルギー効率化 / 磁気冷凍 |
Research Abstract |
La(Fe_xSi_<1-x>)_<13>化合物の遍歴電子メタ磁性転移よる巨大磁気熱量効果を低温で得るため、本化合物を機軸として元素置換による磁気熱量効果および出現温度範囲の制御を中心に研究を行った。 1.元素部分置換による材料設計 前年度に引き続き元素部分置換による磁気熱量効果の変化について調査を行った。実用を念頭に置き、転移に伴う履歴についてLaサイトのCeおよびPr部分置換に伴う変化を調べた。その結果これらの部分置換により、磁気熱量効果の大きさを保持しつつ、磁化曲線の相転移履歴が低減でき、結果的に冷凍サイクルで見込まれる履歴損失が抑制できることを見出した。 2.断熱温度変化の直接測定 外部磁場の断熱変化に伴う温度変化すなわち、断熱温度変化は比熱測定より得られるエントロピーvs.温度曲線から理想値を決定できるが、1次相転移の場合、強磁性と常磁性状態の間にエネルギー障壁があり、さらに実際の転移過程においては核生成・成長過程を伴うため、断熱磁場変化に対する状態変化が理想的に進行しない場合がある。この点について評価するために、断熱磁場変化過程の試料温度を直接測定を実施した。この結果、予想通り、磁化曲線において転移履歴の大きい試料については、断熱温度変化の実測値が理想値にくらべて下回る傾向にあることがわかった。また、上述1.の部分置換により相転移履歴を低減すると、断熱温度変化実測値の減少傾向を抑制できる可能性があることがわかった。
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Research Products
(5 results)