2007 Fiscal Year Annual Research Report
低温生成用高効率磁気冷凍のためのメタ磁性型巨大磁気熱量材料の開発
Project/Area Number |
17360333
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤田 麻哉 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 准教授 (10323073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深道 和明 東北大学, 多元物質科学研究所, 名誉教授 (00005969)
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Keywords | 金属物性 / 磁性 / エネルギー効率利用 / 磁気冷凍 |
Research Abstract |
La(Fe_xSi_<1-x>)_<13>化合物の遍歴電子メタ磁性転移よる巨大磁気熱量効果を低温で得るため、本化合物を機軸として元素置換による磁気熱量効果および出現温度範囲の制御を申心に研究を行う。また併せて、電子状態等の実験的解明を行い、物性制御の方針を検討した。 本研究対象の特徴である遍歴電子メタ磁性転移は、試料内の組成分布等があるとブロードになり、巨大磁気熱量効果の発現の低減をきたす。材料応用に備え、試料作製過程での溶解凝固、組織制御および熱処理について、作製試料分量が大幅に増加しても、均質な試料作製が得られる方法を金属学的に検討した。その結果、熱処理温度の設定が重要であることが明らかになり、各種元素置換した場合についても適切な単相化が可能になり、後述の各種物性測定が可能になった。 前年度までに蓄積したデータをもとに、冷凍機搭載時に磁気熱量効果が最適に利用できるように元素置換により相転移履歴による損失低減を検討し、CeおよびPrなどにより、履歴幅が大きく低減できることを見出した。また、このような転移制御における磁気体積効果の役割を明確にした。Prの場合は、転移の変化の所要な要因として置換元素の半径差により、磁気体積効果が誘引され転移が変化する。一方、Ceの場合は、磁気体積効果に加え、d電子バンドへの混成による変化が生じることが明らかになった。またNd置換にもPrの場合と同様の効果があることを確認した。
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Research Products
(9 results)