2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360345
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
西村 聡之 独立行政法人物質・材料研究機構, 物質研究所, 主幹研究員 (50354428)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 英彦 独立行政法人物質・材料研究機構, 物質研究所, ディレクター (40343868)
広崎 尚登 独立行政法人物質・材料研究機構, 物質研究所, 主席研究員 (80343838)
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Keywords | 構造・機能材料 / セラミックス / ナノ材料 |
Research Abstract |
1.窒化ケイ素系ナノ微粉の作製 窒化ケイ素サブミクロン粉末に焼結助剤として5モル%の酸化イットリウム、2モル%の酸化アルミニウムを湿式法にて混合し、乾燥後、高エネルギー粉砕処理を行った。本粉砕処理は、窒化ケイ素内張のポットに混合粉体、窒化ケイ素製粉砕ボールを窒素ガスとともに封入し、遊星ミルの主軸回転数が毎分475回転で4時間行った.粉砕前後の粉体を、粉末X線回折法により分析したところ、粉砕処理後は窒化ケイ素のピーク高さが低下し、全体のバックグランド高さが高くなっていた。また、酸化イットリウムのピークはほぼ消失した。これらの結果から、窒化ケイ素粒子、酸化イットリウム粒子の微細化、非晶質化が起こっていることが示唆された。 粒度分布の変化を定量的に検討するため、粉体粒子の水中でのブラウン運動から粒度を測定する装置で、粒度分布の測定を試みた。粉砕処理後の粉体の分布は小粒子径側にシフトしており、本装置での測定の可能性が示唆された。粒子の凝集の影響が当然考えられるので、顕微鏡による粒子の観察との比較を行い、得られた粒度分布の妥当性を確認したい。 2.窒化ケイ素ナノ微粉の焼結 焼結を放電プラズマ焼結法により行った。条件は昇温速度約300℃毎分、焼結温度における保持時間5分、加圧は30MPa、窒素雰囲気中とした。本焼結法は、加圧焼結の一種であり、焼結中の加圧方向の変位を測定することにより、高密度化の温度・時間変化を測定することができる。一般に、昇温を始めると、治具の熱膨張により膨張側に変位が生じ、実際に焼結が開始すると収縮側に変位する。高密度化が終了すると再び膨張側に変位する。粉砕処理前後の粉末を同じ焼結条件で比較すると、粉砕処理後の粉末では収縮開始の温度が高温側にシフトするが、その後の収縮速度は速く、最終的にはより高い密度が得られることがわかった。
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Research Products
(4 results)