2007 Fiscal Year Annual Research Report
高融点材料対応自己制御型摩擦撹拌接合技術の開発と接合部の組織変化の解析
Project/Area Number |
17360354
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤井 英俊 Osaka University, 接合科学研究所, 准教授 (00247230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 将克 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 助教 (00263327)
中田 一博 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (80112069)
殖栗 成夫 近畿高エネルギー加工技術研究所, 第一研究部, 部長(研究職) (50370218)
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Keywords | 摩擦攪拌接合 / FSW / 複動式 / プローブ / ショルダ / 回転速度 / 入熱 / ボビンツール |
Research Abstract |
本研究で開発した、プローブーショルダ同軸回転制御摩擦攪拌接合装置(複動式FSW装置)を用いて板厚5mmの実用Al合金5083、板厚1.6mmのIF鋼および炭素鋼、板厚2mmの工業用純Tiの接合を行った。ショルダ部(外部)の回転速度を0〜1750rpm,プローブの回転を0〜1750rpmの範囲で変化させることにより,得られた継手特性に及ぼすショルダおよびプローブの回転速度の影響を明確にした。その結果、欠陥を発生させない条件においては、プローブの回転速度はあまり継手の強度には影響せず、ショルダの回転速度によって、継手の引張強さが大きく変化することを明らかにした。これは、プローブよりショルダからの入熱量が多いことを示している。一方、欠陥の発生に関しては、プローブの回転速度が大きく影響し、250rpm以下では、たとえショルダの回転速度を増加させても欠陥が発生した。また、これを応用してプローブのみを高速で回転し接合する手法、すなわち、ショルダレスFSW手法を確立した。 一方、特にある温度域で急激に軟化が生じるTi合金の場合には、ショルダからの入熱を抑制するばかりか、抜熱効果も期待できるショルダレスFSWが有効であることを明らかにした。TEM,EBSPを用いて結晶粒の方位,粒径,形状等を詳細に解析し,攪拌部における塑性流動や粒成長等を検討することによりプローブのみを回転させた場合には、攪拌部を小さくすることができるとともに、接合部の硬度低下を抑制できることが明らかにした。
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Research Products
(20 results)