2006 Fiscal Year Annual Research Report
飛行溶滴診断に基づく反応性溶射のプロセスコントロール
Project/Area Number |
17360360
|
Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
恒川 好樹 豊田工業大学, 工学部, 教授 (50148350)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥宮 正洋 豊田工業大学, 工学部, 准教授 (20177182)
|
Keywords | 表面被覆 / プラズマ溶射 / スプラット / 発熱反応 / 飛行溶滴診断 |
Research Abstract |
反応性溶射における成膜素過程には,熱・運動エネルギーの溶射材料への移行,液滴の衝突偏平化,凝固など多くの現象が関与している.インプロセス反応を伴わない溶射では,溶滴の衝突直前から凝固完了までの数μsの間に生じる衝突,偏平化,凝固が全成膜過程を通じて中心的役割を果たしている.しかしながら,本研究で取扱う反応性溶射では,溶滴の飛行過程における反応およびスプラット積層過程における反応の進行を考慮する必要がある. 本研究において,発熱/吸熱反応が進行しつつある飛行中の溶滴温度,速度をその場計測した.得られた温度,速度データを直接溶射パラメータ(プラズマ電流,1次ガス・2次ガス流量)にフィードバックし,飛行中の溶滴上で進行するインプロセス反応を制御することを試みた. 本年度得られた研究成果は以下の通りである: (1)プラズマ溶射飛行溶滴の温度、速度のその場計測における測定精度には,溶滴の放射率が大きく影響する (2)溶射パラメータの変化による溶滴温度,速度のフィードバック制御は十分可能である. (3)黒鉛を含む鋳鉄のミクロ組織インプロセス反応の進行度別の溶射パラメータの効果はほぼ一定であることが判明した. (4)生成複合皮膜の組織制御を飛行溶滴温度と速度のインプロセス測定から実施した結果,鋳鉄の黒鉛化率制御には,速度の影響(高温フレーム中の滞在時間)が大きい.
|
Research Products
(6 results)