2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17360368
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
興戸 正純 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50126843)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市野 良一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70223104)
黒田 健介 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (00283408)
|
Keywords | 金属生産工学 / ナノ材料 / 表面・界面物性 / 結晶成長 / 製造プロセス |
Research Abstract |
近年,金属粉の需要がエレクトロニクス,粉末冶金,エネルギー,生体材料などの分野において急速に伸びている.積層セラミックコンデンサーには,Ni粉がPdの代替材料として使われるようになってきた.金属粉の用途や性能は,その形状やサイズによって決定される.したがって,形状やサイズを精度良くかつ簡単に制御することが可能になれば,今後,新たな用途や性能の向上が期待できる. 本研究では,ニッケル,銅等の水溶液とシュウ酸溶液から針状などの形態に制御したプリカーサーを合成し,次にこれを熱分解あるいは常温電解して形態を制御した金属状微粒子を得る.金属微粒子の大きさを数十nmから数百μmオーダーに制御しその形態を鎖状,粒状等に制御する新規プロセスを開発することを目的とする.今年度の成果は以下のとおりである. ニッケル水溶液とシュウ酸水溶液を混合し,所定の時間熟成した場合,不定形なニッケル前駆体NiC_2O_4・2H_2Oが得られた.しかしニッケルアンミン錯体溶液とシュウ酸溶液とを混合した場合,針状のニッケル前駆体が得られた.これを分析したところNi(NH_3)_3C_2O_4・7H_2Oであった.前駆体は微細になるほど凝集体になる傾向を示したが,適当な分子量のポリビニルピロリドンを反応液中へ添加することで単分散の前駆体粒子を得ることができた.高分子は析出する前駆体に吸着し,粒子間の相互の立体反発により分散することが明らかとなった.また,形態は針状であり,おおよその長さは500nm,幅は50nmであった.これを不活性ガス雰囲気中において613Kまで昇温することにより,同じ形状を保持したニッケル針状粒子に還元させることができた.
|
Research Products
(3 results)