2007 Fiscal Year Annual Research Report
電場応答性液体を用いたソフトマシン用デバイスに関する研究
Project/Area Number |
17360373
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
大坪 泰文 Chiba University, 大学院・工学研究科, 教授 (10125510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 裕直 千葉大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40253554)
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Keywords | ソフトマシン / 流体デバイス / エレクトロレオロジー / 雷気流体力学劾果 / 液体モータ / アクチュエータ |
Research Abstract |
電場を印加すると固化し,除去すると再び可逆的に流動化するエレクトロレオロジー(ER)流体と高電圧印加により流体内部に発生する電気流体力学(EHD)的2次流れの2つの効果を応用して柔らかいER流体デバイスと多様な作動媒体により機能するEHDデバイスを開発することを目的とするものである. 1.ER流体は通常2枚の平行電極間に挟まれた状態で電場が印加されるが,1枚の平板上に櫛形電極を形成してその上に置かれたER流体に電場を印加したところ,ER流体表面に波状の周期パターンが形成された.このときの周期は電極上のER流体の厚さにより変化することを見い出し,粒子の電気泳動とER効果に起因する鎖状構造の形成の2つのメカニズムの複合効果であることを明らかにした. 2.一方が自由に回転する2枚の円板上に放射状の櫛形電極を形成し,その間隙にER流体と挟み,円板上を回転するかのように櫛形電極に時間差をつけて電圧を印加したところ,電極円板自身が回転運動することを明らかにした.電場中で形成される鎖状構造は常に電場方向に配列しようとするため電極円板が回転するものであり,新しい流体デバイスをしてのERモータの基礎となる. 3.絶縁性液体に直流の高電圧を印加すると,液体内部にジェット流が生じ,これを用いてモータやインクジェットなどの新規流体デバイスを開発した.これまでEHD流動に関しては秒速数cmオーダーまでは定量的に説明されていたが,秒速1m以上の高速ジェットの発生についてシュミレーションで再現することに成功した. 4.微少空間においてEHDジェットを発生させることについて検討したが,自由表面をもった液膜状態において,パターン電極上で電場を印加するとジェット流により液体の移動が起こることを確認した.2次元の液体輸送デバイス,あるいは電場により固体表面上を均一に液体で塗布する技術などに応用できると考えられる.
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Research Products
(5 results)