2006 Fiscal Year Annual Research Report
フッ素修飾基の導入による超臨界二酸化炭素に対する溶解度の促進
Project/Area Number |
17360376
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
荒井 康彦 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (50005435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩井 芳夫 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (80176528)
米澤 節子 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (50294898)
下山 裕介 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (30403984)
田村 和弘 金沢大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (20143878)
東 秀憲 金沢大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (40294889)
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Keywords | 超臨界二酸化炭素 / 溶解度 / 昇華圧 / フッ素 / 溶媒和 / MDシミュレーション |
Research Abstract |
循環型装置を用いて、ヒドロホルミル化触媒として用いられているRh錯体の超臨界二酸化炭素に対する溶解度測定を行った。配位子として、トリフェニルホスフィン(TTP)、トリス(p-トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン(TTFMPP)を選択した。赤外吸収スペクトル分光法により超臨界二酸化炭素中の溶質濃度を決定した。配位子ならびにRh錯体の溶解度は、フッ素修飾されたTTFMPPおよびRh-TTFMPPいずれも、フッ素修飾されていないTPP、Rh-TPPより増大することが確認された。これより、フッ素の導入が溶解度増大に有効であることが示された。 前年より継続して、含フッ素化合物のモデル物質として、2-,3-トリフルオロメチル安息香酸を選択し、昇華圧測定を行った。本測定では、あらかじめ平衡セル中に含フッ素化合物を仕込み、平衡状態に達した後、気相濃度を紫外可視分光法により決定し、理想気体の式より昇華圧を決定した。その結果、満足な昇華圧データが蓄積された。また、2-,3-トリフルオロメチル安息香酸の昇華圧は314K付近で交差することが示された。 超臨界二酸化炭素+含フッ素化合物の分子動力学(MD)シミュレーションを行い、含フッ素化合物周りの溶液構造について考察した。含フッ素化合物として、2-,3-,4-トリフルオロメチル安息香酸を選択した。さらに、2-,3-,4-メチル安息香酸を溶質とした系での計算を行い、フッ素修飾されている2-,3-,4-トリフルオロメチル安息香酸の結果と比較した。その結果、トリフルオロメチル安息香酸分子内のトリフルオロメチル基に二酸化炭素分子が集まる(溶媒和する)ため、フッ素修飾化合物の溶解度が増大することが明らかになった。
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Research Products
(5 results)