2007 Fiscal Year Annual Research Report
クロスフロー型触媒膜反応器による高効率フェノール直接合成プロセスの開発
Project/Area Number |
17360380
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
伊藤 直次 Utsunomiya University, 工学研究科, 教授 (90356478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 剛史 宇都宮大学, 工学研究科, 助教 (60375524)
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Keywords | 膜反応 / パラジウム膜 / 酸化 / フェノール |
Research Abstract |
昨年度製作したクロスフロー型パラジウム触媒膜反応器を用いた反応実験を行った。本反応器は、膜管外側に水素、膜管内側にベンゼンと酸素を供給するものであり、反応器内の温度分布測定が可能となっている。反応により含炭素化合物としてフェノール、シクロヘキサノンと二酸化炭素が生成した。ベンゼン供給速度と生成物収率の関係を検討した結果、ベンゼン供給量の増大にともない各種生成物収率が減少したが、二酸化炭素が急激に減少する領域があることがわかった。反応温度175℃では、ある程度酸素供給量が増大するのにともないフェノール収率が増大しており、高フェノール収率の際にはクロスフロー反応器内でも10℃以上の温度分布が形成されていた。クロスフロー反応器におけるフェノール収率の最大値は6%程度であり、これまでの二重管型反応器よりも良い結果は得られなかった。 そこで、さらなるフェノール収率向上を目指して、多管型反応器を作成した。本反応器は、管型パラジウム膜外側に水素を流通させ、管内部に酸素とベンゼンを供給するものである。二重管型反応器で反応性が高かった管先端部の活用を目的とし、二重管型反応器を短くする代わりに多管としたものである。管を4本とした反応器を用いた所、単位長さあたりのフェノール生成量はクロスフロー反応器の4倍程度、これまでの二重管型の1.5倍程度となった。 本研究を通じて、フェノール収率が反応器形状に大きく依存することが明らかとなり、検討した中では多管型二重管型反応器が効率的なフェノール生成に有用であることがわかった。
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Research Products
(6 results)