2006 Fiscal Year Annual Research Report
銀ナノクラスターの触媒作用機構解明とディーゼル脱硝への展開
Project/Area Number |
17360386
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
薩摩 篤 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (00215758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沢辺 恭一 名古屋大学, 大学院工学研究科, 講師 (80235473)
清水 研一 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (60324000)
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Keywords | 銀 / クラスター / NO選択還元 / ディーゼル / in-situ分光 / 量子化学計算 / 耐SOx性 / 反応機構 |
Research Abstract |
環境保全の観点から、ディーゼルエンジンからの窒素酸化物(NOx)排出抑制技術の開発が急務となっている。申請者らはこのNOx選択還元反応に担持銀触媒上のサブナノ〜ナノサイズのAgクラスターが炭化水素によるNOxの選択還元に有効であることを見いだしている。本研究ではin-situ分光法と量子化学計算により高活性発現の機構について明らかにすることを目的としている。平成18年度の検討では以下の成果が得られた。 [1.Agクラスターの反応性と触媒作用機構解明]水素還元によってAgをクラスター化するとO2との接触によりスーパーオキサイド(O_2^-)のを形成することをESRにより見いだした。ただしCOで還元した場合はではO_2^-が形成しない。IRスペクトルにより水素処理後は表面OHが増加していることが確かめられ、Agクラスターのみならず表面にスピルオーバーした水素がスーパーオキサイド(O_2^-)形成に関与していることを見いだした。 [2.量子化学計算によるクラスター形成機構と活性化機構の検証]昨年度はゼオライト担体の場合をモデルとした量子化学計算によりAgの4核クラスター(Ag_4^<2+>)がゼオライト細孔内で最も安定であり、実験結果が合理的に説明出来ることを見いだした。本年度はAgの4核クラスター(Ag_4^<2+>)に水素、酸素を接触させた際に生じる吸着種について計算を行った。Agクラスターに酸素だけを接触させても酸素の還元による活性化は起きないが、水素化したAgクラスター(HHAg_4^<2+>)に酸素を接触させると過酸化水素H_2O_2の形成とその分解によるOHラジカルの生成が起こることが確かめられた。OHラジカルは炭化水素部分酸化及びNOのNO_2への酸化に有効であり、上記1の項目で述べた実験事実が合理的であることを証明した。
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Research Products
(6 results)