2006 Fiscal Year Annual Research Report
フッ素修飾による疎水性メソ空間の創製と環境汚染物質の高度濃縮・光触媒分解
Project/Area Number |
17360388
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山下 弘巳 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (40200688)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 厳 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (10029192)
森 浩亮 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (90423087)
大道 徹太郎 大阪大学, 大学院工学研究科, 技術専門職員 (10379141)
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Keywords | メソポーラス / 疎水性表面 / フッ素修飾 / 光触媒 / 高度濃度 / 環境浄化 / メソ空間 / 水浄化 |
Research Abstract |
メソ多孔質シリカの表面または骨格にフッ素イオンを修飾することにより、有機物の吸着濃縮に適した疎水性表面を有するメソ多孔質シリカを新たに創製した。これを触媒担体とし酸化チタン光触媒と組み合わすことにより、環境ホルモンやダイオキシンなど環境内に希薄に拡散している有機汚染物質を高度に吸着濃縮し、さらに光触媒反応により効率よく酸化分解する環境浄化システムを開発した。 環境ホルモン、有機ハロゲン化物、シックハウス症候群の原因となるアルデヒド、色素廃液、畜産糞尿廃液など、実際に問題になっている環境汚染有機物質の省エネプロセスでの濃縮分解を試みることで、開発した疎水性吸着剤/光触媒系の実用への可能性と問題点を検討し、改良を試みた。吸着剤の高性能化を目指して、細孔径の異なるメソ細孔を有するメソ多孔質シリカを調製し、その表面を疎水化することにより、より大きなサイズを有する汚染物質の濃縮分解無害化を試みた。また、メソ多孔質シリカの表面疎水性をさらに高め、有機汚染物質の濃縮能を向上させるために、前年度行ったFイオンの添加以外に、Nイオン、Sイオン、C原子のシリカ骨格内への組み込みを試みた。酸化チタン光触媒をメソ細孔内だけでなくシリカ骨格構造に組み込んだ配位構造の異なる四配位酸化チタン種を設計し、その反応性の検討を行った。配位構造の異なる四配位酸化チタン種が高い光触媒活性を発揮することを見出した。一方、すでに申請者等が実績を積んでいる金属イオン注入法などを利用して、可視光応答性がある光触媒を調製すべく改良を試みた。
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Research Products
(8 results)