2006 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学的触媒促進効果を利用した生活環境浄化リアクタの創出と応用
Project/Area Number |
17360391
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
町田 正人 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (70211563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池上 啓太 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (60372786)
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Keywords | 硝酸イオン還元 / 高分子固体電解質 / 浄水 / 飲料水 / 電極 |
Research Abstract |
高分子固体電解質電極アセンブリを用いた硝酸イオン還元浄化特性を評価した。浄化特性の陰極組成依存性を検討し、反応機構を考察した。さらに、より高い活性を得るためにpH緩衝や、陰極表面に撥水処理の効果を検討した。浄化性能および安定性に着目して還元浄化用電気化学触媒リアクタの最適化を検討した。高分子固体電解質-アセンブリを用いた硝酸イオン還元反応は電気化学的に促進されると考えられ、カソード表面の金属の触媒作用が硝酸イオン、亜硝酸イオン還元およびNO_2^-、NH_4^+選択性に著しい影響を与えた。中でもCu/PdおよびCu/Pt系電極が硝酸イオン還元に対して高い活性を示した。反応系にCO_2を導入することよって、溶液のpH値の上昇を抑制することで、硝酸イオン還元速度を向上させ、NO_2^-の生成を抑えられた。硝酸還元に対する電流効率は最大30%に達し、通常の触媒的硝酸イオン還元に比べて、極めて高効率であった。Cu/Pt電極を両面にめっきした場合、Nafion膜内部にもCuイオンが取り込まれ、通電後に陰極上へと移動し析出した。この結果、Cuの陰極組成は最適値からずれ、活性劣化した。Cuを陰極側のみにめっきする非対称型電極構造によって安定性を飛躍的に改善できた。流通型リアクタを作製し、硝酸イオン浄化特性を評価した。浄化反応は物質移動律速の影響を受けるため、電極面積の増大が高性能化を図る上で欠かせないことが分かった。流通型リアクタをスケールアップした浄水器を作製した。固体電解質膜および電極の大面積化によって、電流を増加することなく、高い浄化率を達成することができた。
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Research Products
(2 results)