2005 Fiscal Year Annual Research Report
可逆的変性カチオン化タンパク質のin cellフォルディング技術の開発と応用
Project/Area Number |
17360399
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山田 秀徳 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (80037613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
妹尾 昌治 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (90243493)
多田 宏子 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (60271061)
小坂 恵 岡山大学, 自然生命科学研究支援センター, 助手 (00170233)
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Keywords | タンパク質 / 化学修飾 / 細胞内導入 / フォルディング / 分離・精製 / 培養細胞 / タンパク質工学 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
本研究は、我々が独自に開発した変性タンパク質の可逆的可溶化と生細胞への高効率なタンパク質導入の二つのカチオン化を利用した技術を組み合わせ、変性状態のタンパク質を生細胞内に直接導入し、細胞質内でフォルディングさせる新技術(in cellフォルディング技術)を確立することにより、本技術を基礎・応用研究で広く活用される基盤技術へと発展させることを目的とする。 本年度は、変性カチオン化タンパク質のin cellフォルディング技術の基礎固めとして、大腸菌のタンパク質発現系でインクルージョンボディとして単離される6種類のモデルタンパク質に対し、ジスルフィド結合を介した可逆的カチオン化を行い、変性状態で水溶性のタンパク質を分離・精製する技術を確立した。また、これらの可逆的変性カチオン化タンパク質を、さらにC1カラムを用いた逆相HPLCにより高純度に精製するプロトコルの開発を完了した。 平均分子量600のポリエチレンイミン(PEI)を用いて作成した可逆的変性カチオン化タンパク質は、培養細胞の培養上清に添加後、時間依存的に細胞質内に移行し、添加後3時間程度で最大値に達することを確認した。またこの際、タンパク質に可逆的に結合させたPEI600は細胞内で還元・解離すること、本手法で転写因子タンパク質を導入した場合には標的の遺伝子発現を誘導すること等から、細胞内で活性構造にフォルディングしたものと判断された。さらにこれらの評価系を用いて、可逆的変性カチオン化タンパク質を効率的に細胞内に導入させるための培地や添加物の諸条件の最適化を行った。
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Research Products
(3 results)