2005 Fiscal Year Annual Research Report
バーチャルモアリングによる海洋環境計測システムの開発研究
Project/Area Number |
17360420
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中村 昌彦 九州大学, 応用力学研究所, 助教授 (40155859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小寺山 亘 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (80038562)
柏木 正 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (00161026)
梶原 宏之 九州大学, 工学研究院, 教授 (30114862)
山口 悟 九州大学, 工学研究院, 助教授 (00253542)
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Keywords | バーチャルモアリング / 水中ビークル / 運動制御 / 海洋環境計測 / グライディング |
Research Abstract |
近年全地球規模における環境変化の予測、環境保全に関する研究がますます盛んになってきている。これらの研究を行うためには地球環境に大きな影響を及ぼす海洋の時間的・空間的な観測データが必要であり、係留ブイシステムを利用した観測が行われてきた。しかし、空間的なデータを得るためには、数多くの係留ラインとセンサーが必要であり、莫大な設置コストが必要となる。また、設置海域によっては漁船の曳航網等によって係留ラインが切断され、データの回収が不能になる場合もある。そこで、本研究では、係留ラインを用いることなく、定められた範囲内に留まる(バーチャルモアリング)ことで空間的な海洋環境計測が可能な高機能自律型海中浮遊ブイ(ビークル)の開発を目指す。 本年度はまず水中ビークルによるバーチャルモアリングシステムの計測アルゴリズムを検討し、水中ビークルに要求される仕様を決定した。また、ビークルのグライディング性能と機器搭載容量を満足する形状について検討を加え、CFDによりビークルに加わる抵抗、ビークルが発生する揚力等を計算し、水中ビークルの形状を決定した。次に計算結果を検証する為に小型モデルを製作し、静的流体力(抵抗、揚力等)計測、強制動揺装置を用いた動的流体力(付加質量等)計測を行った。さらに得られた流体力係数を用いて運動計算シミュレーターを作成した。 ビークルの連動制御については、重心の移動による方法を検討し、シミュレーター、模型実験によりグライディングの安定性を検証した。さらにビークルは浮力を調整して潜航、浮上を行うので、浮心の移動による連動制御についても検討中である。
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