2005 Fiscal Year Annual Research Report
マルチエージェントシミュレーションによる河川舟運の輸送最適化とボトルネック解析
Project/Area Number |
17360424
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Research Institution | National Maritime Research Institute |
Principal Investigator |
間島 隆博 独立行政法人海上技術安全研究所, 物流研究センター, 主任研究員 (30392690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝原 光治郎 独立行政法人海上技術安全研究所, 物流研究センター, センター長 (20358401)
高玉 圭樹 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 講師 (20345367)
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Keywords | 物流最適化 / シミュレーション工学 / アルゴリズム / 防災 / 河川舟運 / マルチエージェントシステム |
Research Abstract |
本年度は災害時に特化した条件下、すなわちOD表(出発及び到着ステーションの各組み合わせに対する移動需要)は変化しない状況における路線の決定アルゴリズムについて研究を行った。 ・知識ベース手法による路線決定アルゴリズム 後述する旅程選択モデルにより得られた輸送需要量から船着き場間の移動量を推算して、移動量のオーダーが揃う流域を一つの路線としてまとめる手法を考案し、知識ベース手法による路線決定アルゴリズムを構築した。さらに、路線に就航させる最適な隻数を見積もる計算式を導出した。 ・メタヒューリスティクス手法による路線決定アルゴリズム 輸送最適化のためのメタヒューリスティクスに関する基礎研究を行い、提案アルゴリズムを検証し、国際会議(AROB、IWLCS等)を中心に多数の発表を行った。さらに、路線網の構築アルゴリズムに供する指標として、複雑ネットワークに関する研究を行った。地下鉄およびJR鉄道網に関する物理空間上のネットワークや路線を考慮した関連性のネットワークについて複雑ネットワークで提案されている各種指標による調査研究を行い、鉄道、河川を組み合わせたネットワークの解析から河川舟運の役割を明らかにした。(WEIN'06にて発表予定) ・旅程選択モデル 東京を流れる、荒川、隅田川、小名木川沿いの船着き場間の輸送需要量について、まず通常時の鉄道通勤需要量を調査し、ついで水上バスネットワークへの利用割合を経路選択モデルにより推計し、阪神淡路・大震災の際の通勤量減少率を用いてOD表にまとめた。その結果、54,000人程度の需要量が発生する可能性が示唆された。 ・シミュレーターの改造 上記、知識ベース手法による路線決定アルゴリズムを水上輸送シミュレーターに組み込み、関東を対象とした解析を実施した。54,000人の輸送を完了するためには17時間程度を要するが、9割程度の5万人であれば半日で終了することが分かった。
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Research Products
(13 results)