2005 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシアにおけるキャッサバ由来生分解性ポリマー用乳酸の発酵生産の共同開発
Project/Area Number |
17360436
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
本多 太次郎 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助手 (20092497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国眼 孝雄 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (00015108)
石原 篤 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究部, 助教授 (60212908)
磯 守 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究部, 助教授 (60184587)
銭 衛華 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助手 (00302919)
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Keywords | キャッサバ / 乳酸 / ポリ乳酸 / ストレポトコッカスボビス / 豆腐廃液 / マグロエキス / 連続発酵 / メンブレンバイオリアクター |
Research Abstract |
3拍子揃ったバイオマス由来の性分解プラスチックの利用が極めて限られているのは生産コストが高いからである。ポリ乳酸はバイオマス由来の生分解性プラスチックの代表的なプラスチックである。その生産プロセスは(1)発酵プロセス、(2)分離精製濃縮プロセスおよび(3)合成プロセスから成る。それらのプロセスでのコストの割合は60:20:20と言われている。従って、発酵プロセスのコストダウンを図ることはきわめて重要なことである。 本研究の目的は、ポリ乳酸の生産コストを下げるために、発酵プロセスにおける新規の基質、培地、添加剤及び発酵菌を含むメディアを、環境に配慮しながら開発し、それらの最適な発酵条件を検討する。また発酵特性の向上を図るため、生成物阻害のメカニズムの検討やメンブレンバイオリアクターの応用についても検討する。本論文の目的:環境に配慮しながら乳酸発酵の生産コスト下げる方法について研究する本章は、基質として生キャッサバ(FCR)を用い、培地として豆腐廃液(TLW)、そして発酵菌としてStreptococcus bovisを用いた時の、L-乳酸発酵について実験結果と考察を提示する。 このメディアの下でStreptococcus bovis菌を用いて乳酸発酵すると、解糖に必要な酵素を用いることなくダイレクトに乳酸を発酵し、生産された乳酸はL-乳酸のみを生産するhomo-fermentative乳酸菌であることが明らかになった。3種類の基質、すなわち、FCR、タピオカ(キャッサバでんぷん)、及びグルコースは1%から20%w/wの糖濃度まで変化させた。3種類の基質すべてにおいて10%w/wの糖濃度で最大の発酵特性(L-乳酸濃度、L-乳酸生産性、比増殖速度)を得た。3種類の基質の中でFCRが最大の発酵特性を示し、その際得られた最大のL-乳酸濃度は標準培地(グルコース-trypto soya broth)使用時の約75%に達した。
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Research Products
(5 results)