2007 Fiscal Year Annual Research Report
低アスペクト比トーラスプラズマにおける自己組織化とカオスヒーリング
Project/Area Number |
17360441
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
政宗 貞男 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (00157182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三瓶 明希夫 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教 (90379066)
比村 治彦 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (30311632)
石島 悌 大阪府立産業技術総合研究所, 情報電子部, 研究員 (80359398)
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Keywords | 核融合炉心プラズマ / 磁場閉じ込め / 逆磁場ピンチ(RFP) / 低アスペクト比 / 自己組織化 / 非線形MHD / 磁気カオス |
Research Abstract |
平成19年度に得られた研究実績の概要は以下の通りである.まずアスペクト比2のRFP装置"RELAX"におけるMHDモードダイナミクスの特性を調べて,(1)多数の不安定モードが混在するマルチヘリシティー状態と準単一ヘリシティー(QSH)状態への分岐が放電電流および電流増加率に依存して発生すること,(2)自己反転モードで新たに見出された大規模な磁場分布の変動が,これまで理論的にその存在が予測されていた"オーミックヘリカル状態(OHS)"と同じ特徴をもつこと,を明らかにした.OHSは立体磁気軸配位に近く,QSHと同様に磁気面が自己修復されている可能性があるため,今後の研究対象として重要である.次に,ウィスコンシン大学との共同研究により開発した低アスペクト比RFP用平衡再構成コード"RELAXFit"を用いて有限圧力の効果を含むRELAXプラズマの平衡解析を行って低アスペクト比RFP配位における新古典効果を調べ,(1)現在のRELAXプラズマにおけるブートストラップ電流割合が5%以下であること,(2)密度4×10^<19>m^<-3>,電子温度300eVまでパラメータを改善できれば,圧力分布制御によりRELAXのブートストラップ電流割合を25%程度まで増加させられること,を明らかにした.さらに,中心共鳴(m=1/n=4)テアリングモードと同じヘリシティーの外部定常ヘリカル摂動磁場を印加するためにヘリカルコイルを設置した.併せて平衡磁場分布から求められる安全係数(q)分布を用いて共鳴摂動磁場がつくる磁気島幅を評価した.これまでRELAXで実現されている自発的QSH時の磁気島幅と同程度の摂動磁気島を印加する実験を進めており,外部摂動磁場によりQSHを実現できるものと考えている.これまでのRELAXにおけるRFP実験研究を通して,先進的概念としての低アスペクト比RFP配位の総合的な研究の基盤が整った.
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Research Products
(30 results)