2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノスケールの界面設計に基づいた異種材料接合の限界強度の解明とその向上
Project/Area Number |
17360449
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 学 東北大学, 大学院工学研究科, 助手 (40226006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 光啓 東北大学, 大学院工学研究科, 助手 (60333861)
長谷川 晃 東北大学, 大学院工学研究科, 助教授 (80241545)
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Keywords | 第一原理計算 / 異種材料界面 / 界面強度 / スクラッチ試験 / コーティング / 付着力 |
Research Abstract |
次世代の原子力システムや核融合炉システムで必要とされる異種材料接合界面における接合機構に関する基礎的な理解を深めること及びその接合強度についての知見を得ることを目的とします。異種材料としてセラミックスと金属との組み合わせを対象とし、第一原理計算に基づく接合強度の計算を行うと供に被覆接合体を作製し、電子顕微鏡による構造解析や接合強度の直接測定実験を含めた統合した研究手法を駆使し接合被覆の制御因子の把握と機構の理解を深めます。 本年度は以下の2点について概要をまとめます。 1.界面接合強度のレー・ザースポレーション法による測定実験: レーザースポレーション法は短いパルスのレーザー照射による発生する衝撃波を利用して皮膜界面の付着強度を測定する手法のひとつです。バナジウム合金上へ作製したイットリウム酸化物の付着強度の測定を行いました。熱処理条件をパラメータとして皮膜の機械的性質および結晶性を制御し、皮膜の付着強度を評価しました。皮膜の機械的性質や熱処理による生じる残留熱応力あるいはひずみも付着強度へ影響を及ぼすことがわかりました。皮膜のひずみが力学的性質に及ぼす影響についても第一原理電子状態計算により求め、界面原子レベルでの接合機構について検討しました。 2.照射によるはじき出し損傷導入の影響についての検討: イオン照射や中性子照射によるはじき出し損傷はバルク材料の機械的性質に影響を及ぼします。核融合炉用構造材料の候補合金であるバナジウム合金では、酸素や窒素などの侵入型不純物原子が照射による格子欠陥と複合体を形成し、照射硬化量が大きくなる場合があります。照射後試験によりイットリウムなどの化学的に活性な元素を微量に添加した場合には、このような照射硬化を小さく抑制できることを示しました。被覆接合によるイットリウム酸化物が照射後の基板材料の特性へ及ぼす影響にっいては次年度も検討を進めます。
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Research Products
(2 results)