2007 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドマイクロカプセルによるパラジウムの選択的分離および回収
Project/Area Number |
17360450
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三村 均 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (10091753)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新堀 雄一 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90180562)
佐藤 修彰 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (70154078)
林 拓道 産業技術総合研究所, 東北センター, 主任研究員 (20344228)
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Keywords | マイクロカプセル / パラジウム / 選択的分離 / 不溶性フェロシアン化物 / イオン交換 / 酸化還元 / 耐放射線性 / アルギン酸 |
Research Abstract |
不溶性フェロシアン化物の一種であるヘキサシアノ鉄(II)酸銅(II)カリウム塩(K_<2-x>Cu_<x/2>[CuFe(CN)_6]・nH_2O,CuFC)は、Pd吸着に対して高選択性を有し、高濃度酸溶液からPdを選択的に分離することが可能である。本イオン交換体は約50nmサイズの微結晶の集合体であり、そのままでは接液、固液分離など取扱の面で問題がある。本イオン交換体の粒状化の試みとして、バイオポリマーの一種であるアルギン酸を固定担体として用いて、CuFC-Caアルギネート複合体を調製し、本複合体の物性評価、Pdの吸着特性について検討し、以下の成果を得た。 (1)複合体の表面形態と物性評価:アルギン酸のカルボキシル基はCa^<2+>を取り込み、積層することにより架橋してゲル化する。CuFCは球状のゲル粒子中に均一に包括固定された。本複合体は、高濃度の一価カチオン溶液中では膨潤するが、酸添加により抑制できる。^<60>Co-γ線を不溶性フェロシアン化物に照射し(照射線量範囲:0.76×10^7〜2.64×10^7R)、X線回折(XRD)により構造変化を調べ、Pd^<2+>吸着率の変化を調べた。XRDでは変化は認められず、Pd^<2+>吸着率にも大きな変化は認められないことから、高い耐放射線性を有していることが確認された。 (2)Pdの吸着特性:Pdの吸着速度は温度と共に増加し、2.5M硝酸溶液中では5日でほぼ平衡に達し、98%以上の高吸着率を示した。Pd吸着後はPd^0が検出され、イオン交換と酸化還元でPdが取り込まれることが分かった。1 M HNO_3溶液中での、各核種の吸着率の序列は、Pd>Cs>>Ru>>Rh>>Co>Na>Am>Eu>Srであり、Pd/RuおよびPd/Rhの分離係数は、72.8および193と高い値が得られ、白金族元素の相互分離に利用できる。模擬高レベル廃液(28分系)に本複合体を浸漬し、吸着核種の分析により、CuFCにPdとCs,CaアルギネートにRuとZrが検出された。
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Research Products
(2 results)