2006 Fiscal Year Annual Research Report
高性能ガスシンチレータの開発とHIMACにおける医療用核データの測定
Project/Area Number |
17360460
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
魚住 裕介 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (00232801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 伸夫 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (70193208)
若林 源一郎 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (90311852)
上原 周三 九州大学, 医学部, 教授 (90038927)
松藤 成弘 放射線医学総合研究所, 加速器物理工学部, 主任研究員 (00280743)
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Keywords | 核データ / シンチレータ / 重粒子破砕 / 二重微分断面積 / 重粒子破砕 / フラグメント / 国際研究者交流 ロシア |
Research Abstract |
近年、がんの治療として様々な手法が提案され、研究が進められている。その中で、重粒子線がん治療は深部、難治のがんを高いQOLで治療できると期待される。しかし、治療計画の更なる高度化には、微視的シミュレーションに基づく治癒原理の解明が不可欠となっており、人体中での核反応に伴う二次粒子生成の核データが強く求められている。特に、重粒子破砕に伴うフラグメントの質量数や角度分布のデータは極めて少ない。また、低エネルギーのフラグメントは細胞に大きなダメージを与えるためその生成断面積は重要であるが、測定が困難であるためデータは存在していない。本研究では、最終的にフラグメント生成の二重微分断面積を各同位体について測定し決定することを目的としている。 平成18年度は、放射線医学総合研究所HIMACにおいて加速器からの高エネルギー炭素ビームを使用した実験を中心的におこなった。実験の目的は、検出器開発研究を進めて性能の確認をすることと、炭素ターゲットを用いて原子核反応からの陽子生成断面積の予備的な測定を行うことであった。 まず、結晶シンチレータ検出器・ガス計数管のテスト実験では期待を上回る成果が得られた。特に、Birksの式による発光量分析の限界を示すと共に、Mayer & Murrayのユニバーサルプロットに基づく解析の必要性が確認できた。さらにJoint Institute for Nuclear Research(ロシア)での実験を行い、特に高エネルギー陽子に対する結晶シンチレータ検出器の性能が確認できた。 陽子生成断面積の予備実験では、0度から3度までの角度での二重微分断面積を測定し、測定技術に関して詳細な情報が得られた。この結果、来年度に向けての具体的な計画の立案が可能となった。
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Research Products
(4 results)