2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17370044
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
野口 昌幸 北海道大学, 遺伝子制御研究室, 教授 (40359477)
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Keywords | 遺伝子 / 蛋白質 / 生体分子 |
Research Abstract |
本申請ではAKTに特異的に結合する細胞内分子を同定、生化学的、生物学的な解析を行い、AKT特異的なAKTキナーゼの活性化の分子機構ならびにAKTを介したこれまでに知られていない細胞制御機構を解明する。 1.まず我々はヒトAKT2のcDNAを用いたyeast-two-hybrid法によりヒトJurkat紬胞 (T細胞性白血病)のcDNAライブラリーをスクリーニングした。この結果、34のAktに特異的に結合する分子を同定した。 2.これらの分子についてプロテオミクス解析を行い、この中に新しいAKT結合分子はAKTよりリン酸化される特異的なRXRXXSモチーフとともにUbiquitin ligaseとしての酵素活性をもつRing Finger Domainなどの機能的ドメインが存在することが明らかとなった。これまでにAKT特異的なE3Ubiquitin ligaseは同定されておらずこの分子に注目して研究を進めた。 3.この分子の全長cDNA(総塩基数6075、予想分子量250KD)をヒトリンパ球由来のcDNAから分離し、その全長の塩基配列を確認した。 4.哺乳動物発現ベクターを用いた免疫共沈法により他のキナーゼ群には結合せずAKTキナーゼと特異的に結合することを確認できた。 5.また同じく哺乳動物発現ベクターを用いた過剰発現系でAKTとの結合に必要な部位を同定した。 6.バキュロウイルスによるRing Finger Domain部位を含むリコンビナント蛋白を作成した。 これらの基礎データに基づき更なる生化学的ならびに細胞機能的な解析を進めている。
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