2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17370067
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西川 周一 名古屋大学, 大学院理学研究科, 助教授 (10252222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 斗志也 名古屋大学, 大学院理学研究科, 教授 (70152014)
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Keywords | 小胞体 / 品質管理 / 糖鎖修飾 / 分子シャペロン |
Research Abstract |
本研究は,出芽酵母とシロイヌナズナを用いた分子遺伝学的や生化学的解析によって,糖鎖修飾を介した小胞体品質管理の分子機構を明らかにすることを目的としている.酵母小胞体において異常糖タンパク質の小胞体関連分解(ERAD)にあずかる,マンノシダーゼファミリーのタンパク質Mnl1pが,protein disulfide isomerase (PDI)と相互作用することが明らかとなった.変異株を用いた解析によって,Mnl1pとPDIとの相互作用はS-S結合によるものとS-S結合非依存のものの2つがあることが示された.また,PDIとの相互作用に欠損をもつMnl1p変異株がERADに欠損を示すことから,Mnl1pとPDIとの相互作用がERADに必要であることが示唆された. シロイヌナズナを用いた解析では,糖鎖を認識する小胞体の分子シャペロンであるカルネキシンとカルレティキュリンに関する変異株の作製も行った.シロイヌナズナゲノム中には,2つのカルネキシン遺伝子(AtCNX1とAtCNX2)と3つのカルネキシン(AtCRT1,AtCRT2,AtCRT3)が存在する.これらの単独の破壊株は致死とはならず,また,AtCNX1とAtCNX2を共に欠損しても致死とはならない.一方,AtCNX1とAtCRT1を共に欠損すると生育が遅延することを示唆する結果を得た.また,シロイヌナズナにおける新規ERAD基質としてAtCPY^*-GFPを構築し,これがERAD経路で分解されることを示した.一方出芽酵母とは異なり,AtCPY^*-GFPのERADにはN結合型糖鎖修飾は必要ないことが示された.
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Research Products
(2 results)