2007 Fiscal Year Annual Research Report
制御された膜内タンパク質切断(RIP)の分子メカニズム
Project/Area Number |
17370068
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
秋山 芳展 Kyoto University, ウイルス研究所, 教授 (10192460)
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Keywords | 膜内切断 / プロテアーゼ / RIP / S2P / Rhomboid / 結晶構造 / 機能調節 / 基質結合 |
Research Abstract |
「膜内部におけるタンパク質切断(RIP)」に関わるプロテアーゼは、様々な生体プロセスに重要な役割を果たしている。本年度の研究で、我々は大腸菌に存在する二種類のRIPプロテアーゼGlpG (Rhomboidファミリー)とRseP (site-2ファミリー(S2P))の構造と機能について研究を行った。GlpGについては、RIP酵素として初めて明らかになったGlpGの結晶構造から、その第1及び第2膜貫通領域(TM1とTM2)の間に存在するペリプラズムループL1が酵素の本体から外側へ大きく突き出した特異な構造を持つことが示された。我々はL1が部分的に膜に埋もれており、L1に存在する保存性の高いWRモチーフがGlpGのプロテアーゼ活性発現に重要であることを示した。L1ループやWRモチーフの機能については明らかではないが、L1ループが脂質との相互作用を通じて、GlpGの活性調節に関与する可能性を考えている。 一方、RsePに付いては、RIPに関わるプロテアーゼの中でもその機能や調節についての研究が特に遅れており、これまでRsePの基質認識・結合メカニズムについて、そのほとんどが不明であった。我々は基質TM内のヘリックスブレーカー残基がRsePとの結合に重要であること、RsePのTM3が基質と相互作用に直接関わることを見出した。これらの知見は最近明らかとなった古細菌S2Pの構造とも良く一致している。構造情報も利用してさらに解析を進めることで、これらのプロテアーゼの働きを分子レベルで明らかにしていきたいと考えている。
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Research Products
(3 results)