2005 Fiscal Year Annual Research Report
メダカ生殖腺形成突然変異体の原因遺伝子マッピングと表現型解析
Project/Area Number |
17370083
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
田中 実 基礎生物学研究所, 生殖遺伝学研究室, 助教授 (80202175)
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Keywords | 性分化 / 生殖腺 / 突然変異体 / メダカ / マッピング / 卵巣 / 表現型解析 |
Research Abstract |
生殖細胞マーカーであるOlvasの発現を指標にして,in situハイブリダイゼーション法により同定された生殖腺形成のいくつかの変異体のマッピングと表現型解析を行なった.zenの表現型は生殖腺での生殖細胞の顕著な減少である.原因遺伝子のマッピングにあたって,まずより迅速簡便なスクリーニング法が必要と考え,抗Olvas抗体を用いたホールマウント免疫蛍光法によるスクリーニングの系を確立した.孵化後10日まで育てた個体を固定・染色し,スクリーニング後にゲノムDNAを抽出した.これまでにKagaとのマッピングクロスから200個体以上の変異体を同定した.次にBSA法による連鎖群の決定を行い,第9番連鎖群の末端に位置することが予想された.そこで近傍のESTマーカーを用い連鎖解析を行った結果,候補領域を単一スカフォールド上の75kbの範囲に絞り込むことができた.この領域には7つの予測遺伝子がマップされていた.totoroは遺伝的性に関わらず卵巣が出現する変異体で,zenと同様に組換え個体を得て候補領域を狭め,現在1つ遺伝子に変異を見いだすところまできている.この遺伝子が原因遺伝子であるかの検定をこれから行なう予定である.またこれらの候補遺伝子について,in situハイブリダイゼーションおよびRT-PCRによる解析を行っている.一方arare(j102-20C),seitaka(j94-6B),60-8Dについてそれぞれ6ペア、9ペア、8ペアから採卵し、ふ化後10日の幼魚を固定して生殖細胞マーカーであるOLVASの抗体染色によりmutantのIDを試みた。結果として、キャリアーと考えられる親をarareについては4個体、seitakaについては2個体、60-8Dについては2個体得ている
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