2005 Fiscal Year Annual Research Report
TFL1/FTファミリー遺伝子による花成制御機構の研究
Project/Area Number |
17370085
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Research Institution | Research Institute for Biological Science Okayama |
Principal Investigator |
後藤 弘爾 岡山県生物科学総合研究所, 遺伝子工学部門, 専門研究員(室長) (00251489)
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Keywords | 植物 / 分子遺伝学 / 発生 / 花成 / 細胞間相互作用 / 細胞間移動 / フロリゲン / 日周期 |
Research Abstract |
本研究では我々がこれまでに明らかにした、アラビドプシスのTFL1/FTファミリータンパク質の植物細胞間移動の分子メカニズムを解明すると共に、これらの植物細胞間を移動するタンパク質によってどの様なシグナルが細胞間に伝達されるのかを明らかにすることを目的として研究を行った。 まず、これまでに明らかにした、ft突然変異体を相補するFTのプロモーター領域(8.9kb)を用いて、GUS、GFPおよびLUCといったレポーターとの融合遺伝子を構築した。GUSレポーターの利用により、FT遺伝子は長日刺激に鋭敏に反応して発現すること、さらに1枚の葉だけに花成誘導をかけても、花成が促進されることを明らかにした。また、FTの機能を保持した状態でのFT-GFP融合タンパク質の作製にも成功した。しかし、この融合遺伝子をFTプロモーターに繋いだ遺伝子(pFT::FT:GFP)は、ft突然変異体を相補しなかった。現在その原因について検討を行っている。さらに、LUCレポーターを用いてFTのプロモーター解析を行った。 TFL1タンパク質をエクソン構造または予想される2次、3次構造に基づいていろいろなドメインに分割し、それぞれのドメインの細胞間移行能を調べた。またtfl1突然変異アリルや構造に基づいて、TFL1タンパク質のアミノ酸置換体を作製し、細胞間移行能を調べた。その結果、TFL1の細胞間移行に重要な機能を果たすドメインやアミノ酸配列を特定することが出来た。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] FD, a bZIP protein mediating signals from the floral pathway integrator FT at the shoot apex.2005
Author(s)
Abe, M., Kobayashi, Y., Yamamoto, S., Daimon, Y., Yamaguchi, A., Ikeda, Y., Ichinoki, H., Notaguchi, M., Goto, K., Araki, T.
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Journal Title
Science 309
Pages: 1052-1056
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