2006 Fiscal Year Annual Research Report
TFL1/FTファミリー遺伝子による花成制御機構の研究
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17370085
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Research Institution | Research Institute for Biological Science Okayama |
Principal Investigator |
後藤 弘爾 岡山県生物科学総合研究所, 遺伝子工学部門, 専門研究員 (00251489)
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Keywords | 植物 / 分子遺伝学 / 発生 / 花成 / 細胞間相互作用 / 細胞間移動 / フロリゲン / 日周期 |
Research Abstract |
本年度の研究により、シロイヌナズナのFT遺伝子をタバコで構成的に発現させた場合、タバコの花成を著しく促進することが明らかとなった。また、この形質転換タバコ(35S::FT/SR1)を用いて接ぎ木実験に成功した。即ち、35S::FT/SR1を台木に用い、穂木として野生型、または短日性タバコMaryland Mammoth系統(MM)を接ぎ木すると、穂木の花成が著しく促進された。特にMMを穂木に用いた場合、長日条件下では、台木に野生型株を使用すると全く花成が起こらなかったのに対し、35S::FT/SR1を台木に用いると、速やかな花成誘導が観察された。 さらに、穂木を解析した結果、FTタンパク質は台木の約1/100程度の量が検出されたのに対し、FTのRNAは検出感度の限界である、台木の一億分の一以下の量しか存在しないことが明らかとなった。 また、組織学的にFTタンパク質の動態を観察するため、GFPとの融合タンパク質を発現する遺伝子、FT-GFPを持つ形質転換タバコ(35S::FT-GFP/SR1)も作製した。35S::FT-GFP/SR1は、35S::FT/SR1同様の早咲き表現型を示したが、35S::FT-GFP/SR1を台木にした場合には、接ぎ木実験によって接ぎ穂の花成を促進することは出来なかった。これは、GFP融合によりFTタンパク質の分子量が増大し、接ぎ木面透過性が失われたためと考えられる。 以上の結果から、接ぎ木面を透過し、システミックに葉から茎頂に活性シグナルを伝達する物質は、FTタンパク質自身であると推定できる。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Epigenetic maintenance of the vernalized state in Arabidopsis thaliana requires LIKE HETEROCHROMATIN PROTEIN 1.2006
Author(s)
Sung, S., He, Y., Eshoo, T.W., Tamada, Y., Johnson, L., Nakashigashi, K., Goto, K., Jacobsen, S.E., Amasino, R.M.
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Journal Title
Nature Genetics 38
Pages: 706-710
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