2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17370094
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Research Institution | Toyota Central R&D Lab., Inc. |
Principal Investigator |
向江 秀之 株式会社豊田中央研究所, 車両・安全・ITSセンター生体力学研究室, 研究員 (00374091)
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Keywords | 生理学 / 人類学 / 脳・神経 |
Research Abstract |
【研究のねらい】 高齢者,障害者も含めた多種多様なヒトが,より適応しやすく,使いやすい(身体的,精神的な努力が少ない)操作機器を設計するためには,実際の操作姿勢におけるヒトの力覚特性を考慮することが必要である. そこで本研究課題では,実際の操作姿勢(産業車両,自動車)における,比較的ゆっくりとした上肢の操作を対象とし,力覚の基本特性(能動的に発揮する力の大きさの感覚,受動的な重さの感覚,力の弁別閾など)の個人差(年齢,性別,人種)を明らかにする.さらに力覚から見た「使いやすさ」の評価を試みる.ここではヒトが正確な操作や,力を弁別するために必要とする精神的な努力を含め,全身の反応(物理刺激-生理反応-心理量)として「使いやすさ」を検討する. 【平成17年度の実績】 ・実験設備の準備:(1)6分力計(ビーエルオートテック製6軸力覚センサNano25)をレンタルし,被験者が能動的に発生する力の計測部分を製作(分解能Fx, Fy:0.01N, Fz :0.03N程度).(2)運転操作姿勢と力センサを任意に配置できる実験ベンチを製作.(3)力覚の作業課題部分を市販ソフトLabViewにて製作した. ・解析部分の準備:心電図解析ソフトウエア(大日本製薬製:フラクレットWT基本ソフト,1,470,000円)を購入し,精神的な努力部分(自律神経活動)を計測・解析するシステムを開発した. ・フィールド調査および情報収集を実施:(1)欧州の産業車両展(CeMAT)に参加し欧州にて好まれる力覚の傾向(反力,操作方法)を調査.(2)関連する国内学会への参加と調査を行った. ⇒予備検討の結果,能動的な力覚には筋の状態(長さ,関節角度)が影響する可能性が得られ,筋の状態を客観的に評価するための筋電位と,力覚との対応を追加検討する必要性が分かった.18年度に実施.
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