2006 Fiscal Year Annual Research Report
アスパラガスにおけるホメオティック変異体の分子生物学的解析と雌雄花器官の形成制御
Project/Area Number |
17380014
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
増田 清 北海道大学, 大学院農学研究院, 教授 (60157203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岸 真澄 北海道大学, 大学院農学研究院, 助教授 (40210348)
塩月 明 (菅野 明) 東北大学, 大学院生命科学研究科, 助教授 (10260449)
星野 洋一郎 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 助手 (50301875)
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Keywords | アスパラガス / ホメオティック変異 / MADS-Box 遺伝子 / 雄性マーカー / 定量PCR / 雌雄性 / 超雄性 |
Research Abstract |
ドイツから導入されたアスパラガス(Asparagas officinalis L.)'Gold Schatz'2系統のうちの1系統(GS#2)は花器官のホメオティック変異系統であり,もう一方は野生型系統(GS#1,雄性)であった。GS#2は,whorl 3において雄蕊のかわりに雌蕊を形成する。リアルタイム定量PCRによるMADS-Box遺伝子の発現解析を行ったところ,GS#2の花芽では,AOGLOBとAODEFの発現が極めて低いことが明らかになり,in situハイブリダイゼーションによる結果とあわせて,クラスB遺伝子の発現障害が花の形態変異の要因の一つであると推定された。野生系統とGS#2を交雑し,後代の花の形状を調べたところ,whorl 3に雌蕊が生じる系統は得られなかった。 超雄性アスパラガス系統の分離・育成法の開発には,雄性決定因子の定量的測定が有効である。アスパラガスは性染色体に形態的区別がないため,従来,花の形態による雌雄性の判定が行われてきたが,近年,雄性決定因子と強く連鎖する分子マーカー(Jamsari et al. 2004)を用いた雌雄判定法が開発され,広範囲なアスパラガス品種に利用できることが明らかになった。そこで,このマーカーDNAの内部配列を用い,ゲノムに含まれるマーカーの存在比を定量PCRにより測定した。その結果,既知の雄および超雄性アスパラガス系統において,ほぼ1:2の比率が得られ,定量PCRが雄性および超雄性アスパラガスの発育初期段階での判定に利用できることがわかった。現在,結実可能なアスパラガス雄性系統として品種ガインリムを用い,自殖後代における雄性マーカーと存在比と超雄性との関係を調べている。
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Research Products
(1 results)