2006 Fiscal Year Annual Research Report
黄色ブドウ球菌の膜孔形成毒素における膜孔形成及び標的細胞崩壊機構の解明
Project/Area Number |
17380050
|
Research Institution | Environmental and Disaster prevention Research Institute, Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
神尾 好是 東北学院大学, 環境防災工学研究所, 客員教授 (00109175)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 淳 東北学院大学, 大学院農学研究科, 助手 (30221188)
|
Keywords | 黄色ブドウ球菌 / 細胞崩壊毒素 / ロイコシジン / ガンマヘモリジン / 一分子技術 / ラフト |
Research Abstract |
黄色ブドウ球菌が大量に分泌し、感染に重要な役割を果たす2成分性毒素ロイコシジン(LukFとLukSから成る)並びにγヘモリジン(LukFとHlg2から成る)は標的細胞膜の上にヘテロ7量体の中間体を経て膜孔を形成し、200〜300個の膜孔が集合して直径が約0.1μmの『超チャネル』を形成し溶血を促進する。ロイコシジンによる白血球崩壊には膜孔形成のほかに、さらにLukSの白血球膜上のプロテインキナーゼによるリン酸化が必須である。先に私共は、γヘモリジンの『超チャネル』形成までの11行程のリアルタイムでの可視化に成功し、膜上における『超チャネル』の形成機構を明らかにした。しかしながら、膜孔の精密構造、毒素分子が膜に突き刺さるタイミング、標的細胞膜のレセプターの同定、及びロイコシジンにおける膜孔を介するシグナル伝達の仕組みは未解決である。本研究で私共は「1分子測定技術」を駆使して、毒素分子が膜に突き刺さるタイミングをナノメートルオーダーでリアルタイムに解析した。さらに標的細胞膜ラフト上において膜孔の形成並びに膜孔クラスター化を実証した。
|
Research Products
(3 results)