2006 Fiscal Year Annual Research Report
異なる反応を示す糖質酵素の新規な立体構造に基づく分子解析と応用
Project/Area Number |
17380060
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木村 淳夫 北海道大学, 大学院農学研究院, 教授 (90186312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 春英 北海道大学, 大学院農学研究院, 助教授 (80241363)
奥山 正幸 北海道大学, 大学院農学研究院, 助手 (00344490)
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Keywords | 酵素反応 / 糖 / 蛋白質工学 |
Research Abstract |
近年の糖質酵素の分類は、構造の類似性からなされ、100近いファミリーに分けられる。我々の研究対象は、α-グルコシダーゼと相同するグループであり、産業界で重要な酵素が属する。すなわちα-グルコシダーゼ、グルカンリアーゼ、環状4糖合成酵素とα-キシロシダーゼであり、4つの反応(加水分解・糖転移・環状化・脱離反応)を触媒する。本研究の目的は、我々が明らかにした本ファミリーの立体構造に基づき、多様な反応の分子機構を明らかにし、得られた知見を応用研究に結びつけることにある。具体的には、i)X線解析法で得られた酵素-基質の分子認識を検討し、実験的に基質とアミノ酸の相互作用を調べる。ii)触媒アミノ酸の置換酵素の反応を解析し、触媒残基の機能を究明する。iii)4酵素は構造が類似するが全く異なる作用を示すので、個々の反応を発揮させる構造エレメント(アミノ酸やループなどの部分構造)を解明する。iv)得られた知見から、産業界の要求に適う酵素を作製する。 本年度の研究成果を以下に示す。1)我々が得た立体構造から脱離酵素の触媒アミノ酸を予想し、それに基づいた解析を進めている。2)生澱粉吸着を行うドメインと蛍光タンパク質との融合体を構築し、吸着の動的解析や直接関与のアミノ酸残基の決定に成功した。3)細菌α-グルコシダーゼについて、糖転移作用を支配するアミノ酸残基を決定し、本反応を飛躍的に増加させることに成功した。また、加水分解の際に、基質分子のサイズを認識し、結合特異性を支配するアミノ酸を決定した。4)細菌酵素に関しX線結晶構造解析に成功した。基質複合体の結晶も得られたので、構造解析を進行中である。
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Research Products
(6 results)