2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17380121
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
堀口 敏宏 独立行政法人国立環境研究所, 環境リスク研究センター, 主席研究員 (30260186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 寛明 独立行政法人国立環境研究所, 環境リスク研究センター, センター長 (10124348)
太田 康彦 国立大学法人鳥取大学, 農学部, 教授 (60069078)
西川 智浩 独立行政法人国立環境研究所, 環境リスク研究センター, 契約職員 (10391137)
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Keywords | インポセックス / ペニス / 輸精管 / 細胞分化 / 細胞増殖 / レチノイドX受容体(RXR) / トリブチルスズ(TBT) / トリフェニルスズ(TPT) |
Research Abstract |
1.有機スズ化合物に応答する遺伝子の検索 有機スズ汚染レベルが軽微な茨城県ひたちなか市平磯で採集されたイボニシを国立環境研究所の実験室で1ヵ月以上人工海水を用いて馴化し、雌雄を選別した後、雌イボニシに対して500ng/Lの塩化トリフェニルスズを用いて止水式曝露を行った。曝露開始3日後、供試個体を取り上げ、ペニス形成部位を摘出して氷上でホモゲナイズし、Total RNA抽出した。Differential Displayにより雌ペニス形成部位における有機スズ応答遺伝子のクローニングを行なった。40種類のArbitary ACPを用いた解析により、有機スズによって誘導される8種類のバンドと抑制される12種類のバンドが検出された。これらのクローニングと塩基配列の決定、さらにホモロジー検索を行った結果、既知の遺伝子との相同性は見出せなかった。 2.RXRと結合する遺伝子配列のクローニングによるRXRの標的遺伝子の検索 RXRと結合するDNA断片(標的遺伝子の調節領域)のクローニング、調節領城をプローブにしたゲノムライブラリーからの標的遺伝子(一部)のクローニング及び標的遺伝子の一部をプローブにしたcDNAライブラリーからの標的遺伝子全長のクローニングという3段階の実験により、RXRの標的遺伝子のクローニングを行なった。その結果、12種類のRXR結合性DNA断片が得られた。得られたDNA断片のシークエンス解析を行った結果、そのうちの4種類に脊椎動物でRXRが認識する配列として報告されているRXR response elementが見つかった。また、クローニングしたDNA断片のうち、RXR response elementが認められなかったクローンにおいてもダイレクトリピートのハーフサイトであるAGGTCAが存在していた。
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Research Products
(6 results)