2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17380128
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
玉 真之介 Iwate University, 副学長 (20183072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉谷 眞実 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (60265064)
久野 秀二 京都大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (10271628)
長澤 真史 東京農業大学, 生物産業学部, 教授 (20217988)
東山 寛 北海道大学, 農学研究科, 助教 (60279502)
谷本 一志 北海道東海大学, 国際文化学部, 教授 (30171862)
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Keywords | 農業市場 / 市場制度 / 分析モデル / 農業経済学 / 研究レビュー / 論点整理 |
Research Abstract |
本研究の課題は以下の三点である。 (1)各種農業市場の制度問題をグローバル,ナショナル,ローカルという3つの場を設定して明確にする。 (2)各種農業市場の制度問題を分析するためのフレームワークを理論的,方法論的に確定する。 (3)そのフレームワークに基づいて,各種農業市場に対する実証研究のための仮説的モデルを提示する。 本研究プロジェクトは,規制緩和とグローバリゼーションに大きく振れた時代が,「規制の新しい枠組みを語る」時代へ入ったという基本認識を基盤として進めている.さらに、新たな規制は従来のナショナルな枠組みだけではなく,インターナショナルな,同時にローカルなレベルでの規制を重要な構成要素とするものとなるという見通しも共通認識として持っている。 今年度は,昨年度に引き続いて精力的に市場制度セミナーを開催し,ゲスト・スピーカーとのディスカッションを続けてきた.また,研究会では農業市場の実証研究のための研究課題と研究方法を検討した。その結果,いま研究者にとって必要なことは,これまでの延長線上で,個別的な問題への臨床的な対応,そして技術革新と市場システム化によって問題の解決を図ろうとするのではなく,現状を脱却するための目標を明確に設定し,そこからバックキャスティングによってそれに近づくための市場制度の制度設計をおこなうことである。その目標とは,持続可能な農業のための生産・流通・消費のヒューマンサイズ化であり,それは「脱・大量流通システム」である。そして,それを導くための農業市場制度の設計をいかに行うかが,農業市場研究の最重要課題である。そして,「脱・大量流通システム構築のための制度設計」を行っていくことが必要である。
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Research Products
(6 results)