2005 Fiscal Year Annual Research Report
マイナークロップ経営の持続性とニッチ・局地内発型市場形成に関する経済学的研究
Project/Area Number |
17380130
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
津谷 好人 宇都宮大学, 農学部, 教授 (20107014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
守友 裕一 宇都宮大学, 農学部, 教授 (20166424)
齋藤 潔 宇都宮大学, 農学部, 教授 (80202076)
大栗 行昭 宇都宮大学, 農学部, 教授 (50160461)
加藤 弘二 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (40261820)
児玉 剛史 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (30359583)
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Keywords | マイナークロップ / ニッチ市場 / 内発的発展 |
Research Abstract |
本年度は、研究の第1年度であるため、主に課題に関する資料・データ収集を行った。福島県昭和村のからむし、沖縄県のパッションフルーツ等観光作物、栃木県の麻およびかんぴょう、岩手県のくれつぼかぶ等、マイナークロップの経済的意義に関する情報を収集する中で、(1)生産者と消費者とがface to faceの非常に関係性の強い連携を構築していること、(2)極端な場合には1対1で個性的な関係にあり、小さな市場セグメントを形成していること、(3)特にいくつかの農産物は観光と結びつき、地元よりも地域外の消費者に高く評価され、価値を高めていること、(4)これらは非日常性と結びつく特殊消費となり、したがって、ローカルな独占的市場を形成できる可能性があることが、明らかになってきた。 そうした中で、EUのリーディングプロジェクトに記載されている、マイナークロップによる地域振興方策を実施しているアイルランドの取り組みについては、その実態を明らかにし、有力な地域振興のコアになることを実証した。このヨーロッパにおける取り組みは、我が国における農村地域の内発的発展の方策を今後検討していくにあたって参考になる。 また、一部の直売所においては、小さな市場の強みを活かし、伝統的・地域固有の品種を維持するなど、地域資源を維持する機能を果たしていることがあきらかにされた。
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Research Products
(7 results)