2005 Fiscal Year Annual Research Report
植物の茎頂部温度調節による多種の花壇苗に対応するわい化剤代替技術の開発
Project/Area Number |
17380147
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
清水 浩 茨城大学, 農学部, 助教授 (50206207)
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Keywords | わい化剤 / 代替技術 / 植物 / 伸長生長率 / 環境調節 / 花壇苗 |
Research Abstract |
茎頂部温度は植物の伸長成長量など形態的特長量と非常にクリアな関係を有していることが研究代表者らのこれまでの実験によって明らかとなっている。ただ、この結果は比較的タイムスパンの長い期間における平均的な値である。一方、植物の伸長成長率は一日のうちで一定ではなく時間帯ごとに変化していることも実験によって確認しているが、茎頂部温度が一定のもとでの伸長成長率を計測した例はない。そこで、平成17年度は、茎頂部温度を一定に維持した環境のもとで植物の伸長成長率がどのように変化するのかを定量的に把握する。そのためには、茎頂部温度を一定に保つ必要があるが、茎頂部温度は短波長放射量、長波長放射量、乾球温度、湿球温度、風速によって影響を受け、これらとのエネルギーバランスで決定されるため、これを一定に保つ実験系を構築して伸長生長量を計測した。 このように茎頂部温度を一定に維持した状態で伸長成長率を画像計測によって連続的に非接触に実施した。画像計測は高精度な計測結果を得るため、パターンマッチングの誤差関数をモデル化しそのモデル化関数の最小値を求めることで最適なマッチング位置を推測する手法であるサブピクセル計測法を適用し、単位画素よりも細かい精密計測を実施した。供試植物および部位はマリーゴールの下胚軸とキクの節間であり、光環境変化によって伸長生長率が大きく変化することが明らかとなり、その定量化を行なった。また、それぞれの光条件下(明期および暗期)での伸長成長率も一定ではなく、リズムを有することが確認された。
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