2006 Fiscal Year Annual Research Report
植物の茎頂部温度調節による多種の花壇苗に対応するわい化剤代替技術の開発
Project/Area Number |
17380147
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
清水 浩 茨城大学, 農学部, 助教授 (50206207)
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Keywords | 花壇苗 / 画像計測 / 環境調節 / DIF / わい化 / 草丈調節 / 伸長成長 |
Research Abstract |
平成18年度は、昨年度開発した画像処理システムを用い、マリーゴールド、ストック、葉牡丹、ノースポール、ニチニチソウを対象として、気温20度、日長12時間、PPFD100μmol m-2 s-1の条件のもとで一日の伸長プロフィールを連続計測した。その結果、植物種により伸長成長パターンが異なり、ストックとニチニチソウでは暗期に顕著な伸長が認められ、葉牡丹は逆に明期に際だって伸長することが明らかとなった。また、マリーゴールドとノースポールは一日を通してほぼ一定の伸長速度を保っていることが判明した。これらの結果より、ストックとニチニチソウでは暗期の伸長を抑制すること、また葉牡丹では明期の伸長を抑制することで効果的なわい化効果が得られることが推察された。続いて、明期暗期のいずれも伸長率が一定であったマリーゴールドについて、いずれの期間において温度に対する反応が顕著であるかを調べるため、日平均気温を約24℃に保った3通りの0,-5,-9DIF(24/24、22/27,20/29)条件のもとで伸長量を計測した。その結果、マリーゴールドでは、明期における伸長は温度による影響を受けることなく、いずれの温度(20,22,24℃)でも12時間で2〜2.5mmとほぼ一定の伸長量を示したのに対して、暗期においては温度が高くなるにしたがって、伸長量も増加することが明らかとなった。したがって、マリーゴールドの伸長調節には明期の温度管理が重要であることが判明した。
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