2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17380167
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武内 ゆかり 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (10240730)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 裕司 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40157871)
菊水 健史 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助手 (90302596)
|
Keywords | 犬 / 気質 / 神経伝達物質 / 気質関連遺伝子 / 遺伝子多型 / 一塩基置換 / 盲導犬・探知犬 / 行動特性 |
Research Abstract |
本年度に得られた成果の概要は以下の通りである。 1.標的遺伝子における多型のリストアップ;これまでに気質に関連すると考えられる脳内モノアミン関連遺伝子を中心とした,10遺伝子24多型の遺伝子型判別を可能とした。 2.オーストラリア探知犬繁殖訓練施設における採材;同施設における候補犬,合格犬,不合格犬,キャリアチェンジ犬,計101頭分の血液を採取するとともに,血統や行動テスト結果などの情報を収集した。 3.オーストラリア探知犬における行動テストの解析;2,3,6,9,12ヶ月齢時に実施される行動テストの結果と合否結果を比較したところ,3ヶ月齢時の「狩猟能力」についてのみ有意な関連が認められた。 4.オーストラリア探知犬における遺伝子多型解析;現在解析が終了している6遺伝子12多型について,カリフォルニア盲導犬群における出現頻度と比較したところ,セロトニン1B遺伝子G1146C,グルタミン酸トランスポーター1遺伝子C129TおよびT471C以外の多型において有意なアレル頻度の相違が認められた。 5.新規行動評価系の開発;動物に対する「恐怖条件付け」をモチーフとし,心拍数および体温増加を指標とした新規行動評価系を考案し,家庭犬を用いて実施したところ,その有用性が確認された。 6.様々な解析手法の馬モデルへの適用;これまで,犬モデルで集積してきた手法を馬モデルへ適用したところ,馬の管理者に対して実施するアンケートによってその行動特性を正確に評価できること,馬ドーパミンD4遺伝子に存在する一塩基多型が「好奇心」と有意に関連することなどが明らかとなった。
|
Research Products
(5 results)