2005 Fiscal Year Annual Research Report
肥満細胞による抗原特異的抗体産生の臨床的意義に関する研究
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17380189
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
増田 健一 独立行政法人理化学研究所, ワクチンデザイン研究チーム, 研究員 (40313077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪口 雅弘 独立行政法人理化学研究所, ワクチンデザイン研究チーム, チームリーダー (20170590)
辻本 元 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60163804)
松田 浩珍 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 教授 (80145820)
蔵田 圭吾 独立行政法人理化学研究所, ワクチンデザイン研究チーム, 研究員 (50391941)
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Keywords | 肥満細胞 / IgE / 遺伝子再構成 |
Research Abstract |
マウス骨髄由来培養肥満細胞を用いて各種刺激を与えることによってIgEを産生する条件を検討した。マウスの異なった系統による違いを検討するため、BALB/cおよびB6から骨髄培養肥満細胞を作成し、フローサイトメトリーを用いてIgE産生について検討した結果、どちらのマウスの系統においてもIgE陽性細胞が検出された。また、培養細胞の週齢についても検討した結果、6週間から8週間培養においてIgE陽性細胞が増加することがわかった。Common gamma鎖KOマウスにおいてもこれらのIgE陽性細胞が認められたことから、検出されたIgEはIgE受容体を介さずに肥満細胞表面に出ているものと考えられた。また、これらの細胞を用いて、さらに分子生物学的手法により抗体産生を検討した。VDJ遺伝子領域にプライマーを設定して、培養肥満細胞における抗体遺伝子VDJ遺伝子領域の遺伝子再構成についてゲノミックPCR法により検討した結果、当該部位の遺伝子再構成を示すバンドが検出された。また、IgEのCH1-CH2領域のmRNA発現もRT-PCRおよびin situ hybridizationによって確認され、IL-4刺激によって増加することもわかった。しかし、一方でサザンブロッティングにおいて、J領域、IgE重鎖領域における遺伝子再構成は認められず、ゲノミックPCRの結果と矛盾することとなった。 以上の結果から、不完全なIgEタンパクが肥満細胞の表面に出ているものを推察された。今後はそのタンパクがどのような分子であるのかについて発現クローニングなどによってさらに検討する予定である。
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