2007 Fiscal Year Annual Research Report
有機ニトロキシルラジカル型アルコール酸化触媒の高機能化と精密合成化学的活用
Project/Area Number |
17390002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岩渕 好治 Tohoku University, 大学院・薬学研究科, 教授 (20211766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渋谷 正俊 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (40359534)
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Keywords | 酸化 / シトロキシルラジカル / オキソアンモニウムイオン / 有機触媒 / 環境調和 / アザアダマンタン / 不斉酸化 / キラル科学 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、当研究室で開発したアザアダマンタンN-オキシル(azaadamantane N-oxy1:以下AZADOと略記)型触媒の機能性を開発し、アルコール類のカルボニル化合物へ高効率的酸化を鍵とする精密合成化学的展開のための基盤構築を目指して検討を行い、下記の成果を得た。 (1)AZADO型オキソアンモニウムイオンの機能性開発 有機ニトロキシルラジカルの一電子酸化によって生成するオキソアンモニウムイオンのさらなる合成化学的機能性開発を探索した。その結果、有機オキソアンモニウムイオンが触媒する3級アリルアルコールのα,β-不飽和カルボニル化合物への高効率酸化的転位反応を開発することができた。検討の結果、本転位反応はBF_4^-、PF_6^-、SbF_6^-等、立体的に嵩高いアニオンがカウンターイオンとなるときに特異的に進行することが解った。 (2)光学活性AZADOの合成とエナンチオ選択的アルコール不斉酸化触媒の開発 多様な光学活性AZADO誘導体を合成した。これらキラルAZADOを触媒として、種々のラセミ2級アルコールの速度論的分割反応を検討し、不斉収率は50%ee程度であるが、有用な不斉発現モデルを得ることができた。 (3)AZADO誘導体によるアルコール類の空気酸化システムの開発 AZADO誘導体を触媒として、メタルフリー、常温・常圧で高効率にアルコールを酸化する触媒システムを開発できた。
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