2006 Fiscal Year Annual Research Report
エバネッセンス法/共焦点法の同時計測による開口放出の反応機序決定
Project/Area Number |
17390055
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
寺川 進 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 教授 (50014246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
櫻井 孝司 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 助手 (50283362)
若園 佳彦 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 研究員 (90377755)
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Keywords | エバネッセント光顕微鏡 / 全反射照明蛍光顕微鏡 / 共焦点蛍光顕微鏡 / エキソサイトーシス / 膜融合 / 細胞骨格 / 水分泌 / 開口数 |
Research Abstract |
エバネッセント顕微鏡の光学系と細胞質部分をより深く照明できる光学系を追加し、両方の光学系で独立に相互に影響を及ぼすことなく蛍光像を記録するために、ガルバノスキャナーによる高速光路切換法を実現してこれを稼動させた。この観察によると、顆粒は細胞質から1ミクロン以下の距離で高速に移動するものが存在し、移動に引き続き開口放出が起こるように解釈される動画が撮れた。しかし、これらの顆粒はそれより細胞質の深い部分にあると思われるときには、強い蛍光を出さず、その存在が把握できない場合が多かった。 観察装置の性能を評価するため、NA1.65の対物レンズを用いて、その後方開口部におけるイメージをベルトランレンズを通して観察した。標本として、カバーガラスに接着させた、細い光ファイバー光源を用いた。カバーガラスの上を空気とした場合、水とした場合、高屈折率の油とした場合について、水平線限界が、後方開口のどこに現れるかを測定し、この位置を基準にして、NA1.0、NA1.33、NA1.65の境界線を描き、そこからレーザー光の導入点の位置を決定して、エバネッセント光の減衰定数を算出することを行った。この結果、分泌顆粒の輝点が移動を開始するのは細胞膜より1μmほどのところであることが結論された。 細胞のガラス面に接着していない表面においてもエバネッセント照明や射光照明ができる方法を考案し、これについて特許申請を準備した。この方式を認めてツアイス社が共同研究を受け入れた。
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Research Products
(7 results)