2006 Fiscal Year Annual Research Report
アンジオテンシン受容体シグナルクロストークのプロテオームの解析
Project/Area Number |
17390068
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
岩尾 洋 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (00137192)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 康雄 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (10347495)
塩田 正之 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (30381990)
中尾 隆文 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (50326261)
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Keywords | アンジオテンシンII / シグナル / プロテオーム / 血管 |
Research Abstract |
メタボリック症候群の発症機序、治療を考える場合、アンジオテンシンの細胞内情報伝達の解析は必須である。本研究ではエピトープタグ付き蛋白を発現させ、アンジオテンシン受容体刺激を介する細胞内情報伝達系のクロストークをプロテオーム解析することにより、病態時の蛋白質相互作用、細胞内情報伝達のクロストークを明らかにすることを目的とした。 ERK-TAP発現トランスジェニックマウスの作製 まず、ERK1を標的分子とし、ERK1タンパク質複合体の精製を目指してトランスジェニックマウスの作成を試みた。タンパク質複合体の精製法としてTAP法を用いた。ERK1の他にコントロールとして緑色蛍光タンパク質(EGFP)にTAPタグを付加した発現ベクターも同時に作製した。細胞レベルでTAP法の有用性を確認した後、EGFP-CTAP、ERK1-CTAPをマウス受精卵に導入した。その結果、ERK1-TAPの染色への挿入が一例でのみ認められた。このマウスの組織においてERK1-TAPの発現をウエスタンブロッティングにて評価したが、発現は認められなかった。一方、EGFP-CTAPを受精卵に導入した結果、誕生した約2割のマウスにおいてベクターが染色体に挿入されており、全個体でEGFPの発現を確認した。このことからERK1-CTAPの過剰発現は生体にとって有害となることが考えられた。そこで、致死とならない程度の発現量の低いトランスジェニックラインの樹立を目指したが、目的の個体は得られなかった。 STREPタグ付きベクターと組換えアデノウイルス作製 前年度までにERK1-CTAP、Akt1-CTAP組換えアデノウイルスを作製し、アフィニティー精製を行ったが、精製条件の限界から特異的な結合タンパクを単離できなかった。そこで実験系の再考を行い、新たにSTREPタグを付加したAkt1アデノウイルスを作製し、精製条件の検討を行った。
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Research Products
(3 results)