2007 Fiscal Year Annual Research Report
βカテニン/TCF pathwayを可視化した遺伝子導入マウスによる前癌病変の研究
Project/Area Number |
17390112
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
森 秀樹 Gifu University, 大学院・医学系研究科, 教授 (70021433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 泰広 岐阜大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (70313872)
廣瀬 善信 岐阜大学, 医学部付属病院, 准教授 (20293574)
松永 研吾 岐阜大学, 医学部付属病院, 助教 (00402173)
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Keywords | beta-catenin / tcf / gastric cancer / colon cancer / premalignant lesion |
Research Abstract |
本研究では、tcf binding elementの下流にGFPを有するレポータートランスジェニックマウスを作製した。まずは脾臓の細胞をFACS解析することにより生体内でレポーターが機能することを確認した。 Apc/beta-catenin経路の異常が大腸発癌過程において早期に生じ,かつ重要な役割を果たすことが示されている。しかし,胃がんにおいてはApcの変異やbeta-cateninの蓄積について様々な頻度の報告がみられるものの,この経路異常の胃腫瘍形成における機能的な意義は未だ不明な点が多い。今回、申請者らはMinマウスに胃腫瘍が自然発生することを見いだした。この胃腫瘍にはApc遺伝子のLOHが観察され、beta-catenin蛋白の蓄積が見られた。下流の転写活性を調べるために、Minマウスとこのレポーターマウスを交配することによりレポーターが導入されたMinマウスを作成し、胃病変におけるbeta-catenin/tcf転写活性を検討した。その結果、転写活性の亢進が確認され、Wnt/beta-cateninシグナル伝達経路の活性化が胃発がんに重要な役割を果たすことを示した。 一方で大腸前癌病変と考えられる微小腺腫におけるbeta-catenin/tcf転写活性を検討したが、その活性亢進はわずかに留まることが分かった。大腸腫瘍ではbeta-catenin/tcf転写活性の亢進が確認され、転写活性の亢進はプロモーション期に主に関与することが示唆された。
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Research Products
(5 results)