2005 Fiscal Year Annual Research Report
Th1/Th2細胞分化・機能維持とクロマチンリモデリングに関する研究
Project/Area Number |
17390139
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中山 俊憲 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (50237468)
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Keywords | 免疫学 / シグナル伝達 / アレルギー・喘息 / 発生・分化 |
Research Abstract |
本申請研究は、Th1/Th2細胞の分化の際及びメモリーT細胞の機能維持に必要なクロマチンリモデリング制御御機構について解析することを目的として、今年度は下記の研究を行った。 1)GATA3を含むクロマチンリモデリング複合体のコンポーネントの同定。 主に次の実験を進めた。a)Tagの付加された野生型のGATA3とリモデリングを起こせないGATA3変位分子を用いてTh2細胞株、ナイーブT細胞から分化させたTh2細胞などから免疫沈降を行い、違ったバンドを解析することでGATA3に会合している分子を同定した。また、b)GRE領域のDNAを用いてpull-downアッセイを行い、沈降してくるバンドのプロテオーム解析をおこなった。いくつかの分子に関して、リコンビナント蛋白を作成し、特異的会合を調べた。 2)GATA3を含むクロマチンリモデリング複合体の解析。 上記a)のTh2細胞株を用いた解析では、すでにポリコーム遺伝子群のあるコンポーネントやCBPやp300の既知の分子が存在することは判明している。会合が同定されたポリコーム分子に関しては、Ring Fingerのない変異株などを作成し、どの部分でGATA3を含むリモデリング複合体の分子と会合するのか、どの部分がGATA3依存性のリモデリング機能に必要なのか、などに関して解析を進めた。共免疫沈降法、レトロウイルスによる分化Th2細胞への遺伝子導入、などの手法によりRing1Bに関してはRing Fingerの重要性が明らかになった。 3)メモリーTh2細胞でのリモデリングクロマチンの維持機構の解析。 OVA特異的メモリーTh2細胞がほとんどをしめる"メモリーTh2マウス"を作成し、メモリー細胞でのリモデリングしたオープンのクロマチン構造の維持機構に関して、ポリコームやトライソラックス遺伝子産物の関与を解析した。トライソラックス遺伝子MllがメモリーTh2細胞の機能に重要であることがわかった。
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Research Products
(12 results)