2006 Fiscal Year Annual Research Report
Th1/Th2細胞分化・機能維持とクロマチンリモデリングに関する研究
Project/Area Number |
17390139
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中山 俊憲 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (50237468)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細川 裕之 千葉大学, 大学院医学研究院, 助手 (60431756)
|
Keywords | 免疫学 / シグナル伝達 / アレルギー・喘息 / 発生・分化 |
Research Abstract |
今年度は、下記の研究を行い、成果を得る事が出来た。 1 GATA3を含むクロマチンリモデリング複合体の同定・機能解析。 特に新規の分子、ポリコーム分子に注目して、複合体形成における機能ドメインの同定、複合体のクロマチンリモデリング誘導能における機能ドメインの解析を行う中心に行った。Bmi-1などのポリコーム分子は、分子内にhelix-turn-helixやring finger domainを持っているので、それぞれを欠く分子を遺伝子導入し、どの部分がヒストンアセチル化などの誘導に重要であるか、について解析した。293T細胞などを用いた遺伝子導入株での解析、レトロウイルスを用いた分化途中のTh2細胞への感染遺伝子導入細胞での解析を、免疫共沈降、pull-down assayなどの生化学的手法で行った。いくつかの新規会合分子が発見された(論文作成中)。 2 ポリコーム遺伝子群のTgマウス作成と解析 様々なTagの付加されたMel-18,Bmi-1,Ring-1b,M33などのポリコーム分子のトランスジェニックマウスを、末梢T細胞に特異的に高発現するプロモーターを用いて樹立を試みている。Mel-18,Bmi-1,Ring-1b,M33などに対する良いモノクローナル抗体は作成されていないため、これらのトランスジェニックマウスのT細胞をTh1/Th2細胞に分化させ、やはりポリコーム分子やGATA3の複合体がTh2サイトカイン遺伝子座に検出できるか、どのような機構でヒストンアセチル化などの誘導を行っているのか、正常の末梢のT細胞を用いて解析する。樹立後は、生体レベルでの免疫反応の解析、メモリーT細胞のクロマチンの維持に関する研究を行う。 3 生体レベルでの解析 さらに、メモリーTh2細胞の形成された"メモリーTh2マウス"を用いて、Th2免疫反応の一例であるOVA誘導性のマウス喘息モデルを作成し、生体レベルでの解析をおこなう。これらの実験を行って、Th1/Th2細胞分化・機能維持を調節している、クロマチンリモデリングの機能複合体を同定、またそれらの機能解析を行うことで、Th2細胞の形質(IL-4,IL-5,IL-13のTh2サイトカインの産生)の獲得と維持に関するメカニズムを解明したいと考えている。
|
Research Products
(10 results)
-
[Journal Article] Hosokawa,H., Yamashita,M., Wang,C.R., Hasegawa,A., Kimura,Y.M., Kitajima,M., Kimura,F., Miyazaki,M., and Nakayama, T. : Chromatin remodeling at the Th2 cytokine gene loci human type 2 helper T cells.2007
Author(s)
Kaneko, T.
-
Journal Title
Mol. Immunol 44・9
Pages: 2249-2256
-
-
-
-
-
[Journal Article] Kunisaki,Y., Tanaka,Y., Sanui,T., Inayoshi,A., Noda,M., Nakayama,T., Harada,M., Taniguchi,M., Sasazuki,T., and Fukui,Y. : DOCK2 is required in T cell precursors for development of Val4 natural killer T (NKT) cells.2006
Author(s)
Kunisaki, Y.
-
Journal Title
J. Immunol. 176・8
Pages: 4640-4645
-
-
-
-