2005 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変技術を用いた新しいコレステロール機能の解明
Project/Area Number |
17390266
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
石橋 俊 自治医科大学, 医学部, 教授 (90212919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野牛 宏晃 自治医科大学, 医学部, 講師 (60348018)
板橋 直樹 自治医科大学, 医学部, 助手 (00316522)
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Keywords | コレステロール / HMG-CoA還元酵素 / スクアレン合成酵素 / 血管平滑筋細胞 / マウス / ノックアウト / ミエリン / 細胞増殖 |
Research Abstract |
(1)コレステロール合成能を欠損した血管平滑筋細胞の増殖能に関する検討 コレステロール合成系における律速酵素であり、ステロール経路と非ステロール経路の両者を支配するHMGCoA還元酵素(HMG-CoAR)とステロール経路のみを支配するスクアレン合成酵素(SS)の各遺伝子にloxPを組み込んだ遺伝子改変マウスを作製した。それぞれfloxed HMG-CoARとfloxed SSと呼ぶ。両者のマウスの大動脈からコラゲナーゼ法によって血管平滑筋細胞(VSMC)単離培養した。Cre-recombinaseを発現するアデノウィルス(Ad-Cre)を感染させて2つのloxP間に組み換えをおこした結果、HMG-CoARとSSを欠損するVSMCを樹立した。各酵素の欠損を、サザンブロット、ノーザンブロット、(SSに関しては)ウェスタンブロットで確認した。酵素活性も欠損した両者のVSMCの細胞増殖をMTT assayで評価すると、Ad-Creの感染によって細胞増殖が停止した。HMG-CoARKOについては、メバロン酸添加で増殖が回復した。 (2)臓器特異的遺伝子改変マウスの作製 肝臓・膵β細胞・血管内皮細胞・マクロファージ・オリゴデンドログリアに特異的な遺伝子改変マウスを作製する為に、それぞれ、アルブミン、インスリン、Tie2、リゾチーム、CVPを発現するトランスジェニックマウスを交配して各組織特異的なHMG-CoAR又はSS欠損マウスを作製した。オリゴデンドログリア特異的なSS欠損マウスにおいてはミエリンの形成不全と小失調症状・振戦を呈した。
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Research Products
(1 results)