2006 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変技術を用いた新しいコレステロール機能の解明
Project/Area Number |
17390266
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
石橋 俊 自治医科大学, 医学部, 教授 (90212919)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野牛 宏晃 自治医科大学, 医学部, 講師 (60348018)
田副 文子 自治医科大学, 医学部, 研究生 (20406127)
永島 秀一 自治医科大学, 医学部, 研究生 (30406136)
加藤 秀樹 自治医科大学, 医学部, 研究生 (20406094)
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Keywords | コレステロール / HMG-CoA還元酵素 / スクワレン合成酵素 / 肝臓 / アルブミン / マウス / ノックアウト / 肝障害 |
Research Abstract |
コレステロール合成系酵素の中で、HMG-CoA還元酵素(HMG-CoAR)とスクワレン合成酵素(SS)に注目し、各々に関する組織特異的ノックアウトマウスを作製した。今年度は肝臓特異的にCreリコンビナーゼを発現させるために、アルブミンプロモーターによってCreを発現させたAlb-Cre Tgとfloxed HMG-CoAR : floxed SSを交配して、肝臓特異的にHMG-CoARとSSを欠損したマウス(HMG-CoAR^<l/l>・SS^<l/l>)に関する表現型解析を中心に行った。 両マウスとも、メンデルの法則に準じた比率で出生し、表面的には明らかな異常は認められなかった。HMG-CoAR^<l/l>は、3週齢で肝機能異常を呈し、5週齢では、全例死亡した。離乳直後の血清総コレステロール(TC)値や血清トリグリセリド(TG)値、肝臓のコレステロール含量は野生型との間に有意差はなかった。従って、HMG-CoARは肝細胞の機能維持には必須であるが、肝臓へのコレステロールを供給する別経路の存在が示唆された。 一方、SS^<l/l>は生後6ヶ月齢までは明らかな死亡率の増加はなかった。しかし過半数のマウスにおいて肝重量の増加が観察された。血清TC・TG値、肝コレステロール含量は野生型との間に有意差はなく、肝臓コレステロールを供給する別経路の存在が示唆された。
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Research Products
(2 results)