2005 Fiscal Year Annual Research Report
Th1病克服を目指したp38MAPK経路活性制御機構の解明と分子標的療法の開発
Project/Area Number |
17390288
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武川 睦寛 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (30322332)
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Keywords | MAPキナーゼ / Th1 / GADD45 |
Research Abstract |
p38MAPK経路は、サイトカインや抗原刺激によって活性化され、IFN-γ産生及びTh1免疫に必須のシグナル伝達経路である。申請者はp38経路の主要なMAPKKKであるMTK1を単離し、さらにMTK1の活性化因子としてGADD45関連遺伝子を同定してきた。またTh1細胞において、これらGADD45分子がサイトカインや抗原刺激によって発現誘導され、MTK1-p38経路の活性化を介してIFN-γ産生とTh1免疫応答の制御に極めて重要な役割を果たすことを示してきた。本研究では、自己免疫疾患の病態解明および新規治療法の開発を目指して、Th1免疫応答の鍵分子であるMTK1活性調節機構の解明を行った。 まずMTK1の活性化に必要な自己リン酸化サイトを同定した。さらに同部位に対するリン酸化特異抗体を作成し、この抗体を用いてin vivoでMTK1の活性化を容易に検出する実験系を確立した。また、MTK1の活性化機構として、GADD45分子の結合に伴い制御ドメインと酵素ドメインの抑制的相互作用が解除されること、またその結果、MTK1分子同士の多量体化が誘導され活性化に至ることを見出した。 またMTK1の基質特異性決定機構を解明するため、MKK6分子内で、MTK1との選択的結合に必要な領域の同定を試みた。その結果、MKK6のC末端約20アミノ酸の領域が、MTK1とのドッキング・サイトであることを見出した。同様のドッキング・サイトはMTK1の基質である他のMAPKK分子(MKK3/4)にも保存されていた。また、ドッキング・サイトに変異を導入したり、この領域に相同なアミノ酸配列を持つ合成ペプチドを細胞に導入して、MTK1-MAPKK間の結合を阻害することにより、ストレス刺激、サイトカインによるMAPKKの活性化がほぼ完全に抑制されることを見出した。
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Research Products
(2 results)