2005 Fiscal Year Annual Research Report
HHV-6、HHV-7自然歴の解明:残された疑問点の完全解決を目指し
Project/Area Number |
17390306
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
浅野 喜造 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (40131180)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須賀 定雄 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (70257616)
吉川 哲史 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (80288472)
三宅 史 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (20367709)
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Keywords | HHV-6 / 突発疹 / 便中排泄 / リアルタイムPCR法 / HHV-6脳炎 / 全国調査 |
Research Abstract |
1.突発疹患児における便中へのウイルス排泄状況:発熱を主訴に外来を受診し突発疹を疑われた乳児から、EDTA加血、血清、肛門拭い液を採取した。末梢血からのウイルス分離、血清中抗体測定にてHHV-6初感染の有無を決定。肛門拭い液は遠心した細胞ペレットからDNAを抽出後、HHV-6 DNA量をリアルタイムPCR法にて解析した。その結果、HHV-6初感染児においては、急性期よりもむしろ回復期に多量のHHV-6 DNAが排泄されていることが明らかとなった。今後は、感染性ウイルス粒子の有無、潜伏感染細胞の同定を進める予定である。 2.HHV-6脳炎全国調査:全国の小児科を標榜する3357病院を対象にアンケート調査を行った。調査期間は平成15年1月から平成16年12月の2年間で、症例の有無、年齢、性別、診断方法、予後などについて調査した。アンケート回収数は1728施設(回収率51.5%)であった。そのうち(1)脳炎脳症患者ありが47施設(2.7%)で67症例が報告された。(2)閉院・閉科は30施設(3)記載不備5施設であった。脳炎脳症患者67名の性別は男児34名、女児33名(1:0.97)。平均月齢は14.5±9.5ヵ月。診断方法はa)ウイルス学的検索の実施とb)髄液PCR検索の実施について調査した。a)ウイルス学的検索の結果は(1)ウイルス分離1例、(2)抗体上昇42例、(3)血清PCR陽性25例、(4)未実施11例であった。b)髄液PCR検索の結果は(1)実施32例、(2)未実施28例、(3)未記載7例であった。予後については(1)後遺症無く生存30例、(2)後遺症あり31例、(3)死亡2例、(4)未記入4例であった。今回の結果から、HHV-6関連脳炎脳症は全国で少なくとも年間70症例ほど発生していると考えられた。平均発症年齢は、突発疹の平均年齢よりやや高い傾向であった。
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Research Products
(6 results)