2006 Fiscal Year Annual Research Report
ガン治療効果予測を可能とする指標および放射性薬剤の開発-酸素効果を中心として
Project/Area Number |
17390331
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
間賀田 泰寛 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 教授 (20209399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪原 晴海 浜松医科大学, 医学部, 教授 (10187031)
小川 美香子 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 助手 (20344351)
平野 達 浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 教授 (30313951)
大石 真也 京都大学, 薬学研究科, 助手 (80381739)
塚田 秀夫 浜松ホトニクス, 中央研究所, PETセンター長 (10393951)
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Keywords | ガン / 酸素効果 / PET / SPECT / 腫瘍細胞 / 膜電位 / 動物 / PDT |
Research Abstract |
ガン治療における放射線の外照射や内照射、あるいは光線力学的療法(PDT)の治療効果にはガン自体の大きさ、進展度や血管新生をはじめ多くの因子が関連する。中でも酸素効果の存在は良く知られているところであり、低酸素部位では治療効果が低減する。これに関してはこれまでにも多くの研究が行われ、臨床的にもガンの由来や分化度等により酸素効果の大小はある程度知られているが、個体によるばらつきも大きく臨床的分類のみで一般化するのは困難な面がある。この様な観点から治療施行前に治療効果の予測が立てられれば治療方針の決定や予後予測に役立つものと期待される。本研究ではこの様な背景の元、新しいガン診断用放射性医薬品の開発を含めてPETを中心とした核医学的手法によるガン治療効果予測システムの構築を目的とするものである。 新規PDT薬の探索を目的として、化合物ライブラリの中から吸収波長を指標としてin silicoにて検索を行い数種類の候補化合物を得た。現在本化合物のPDT薬としての効果を一重項酸素発生率を測定することで評価中である。また、腫瘍細胞評価系として、7種類の腫瘍細胞を用意し、それらの性格付けを検討する目的で、細胞系での取り込み実験を行い、F-18-FDG、Tc-99m-MIBI、Tl-201-TlClを用いて検討したところ、コントロール細胞として用いたNIH3T3と同様の取り込みを示すものから、10倍近く高い取り込みを示すものまで準備することが出来た。また、MIBIとFDGの取り込みには高い相関性が確認され、ミトコンドリア機能が細胞間で大きく異なることが示された。イメージング薬剤の開発として、近年生理活性を有するペプチド誘導体が報告されており、これの動態評価を可能とする標識プローブとして、F-18-SFBの合成法を確立した。現在数種のペプチドに応用検討中である。また、本年度に本学に動物用PET/SPECT/CT装置が設置された。これを用いて腫瘍モデル動物における腫瘍イメージングについて、骨腫瘍転移モデルを用い、FDG、Tc-99m-HMDPを用いてCTと比較しながら同一個体でのイメージングを検討中である。
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Research Products
(5 results)