2005 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトの骨を透過させて骨組織および骨下の臓器の診断が行える超音波システムの開発
Project/Area Number |
17390337
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
畑 豊 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20218473)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 克哉 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00295750)
小橋 昌司 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00332966)
柳田 敏雄 大阪大学, 大学院・生命機能研究科, 教授 (30089883)
喜多村 祐理 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90294074)
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Keywords | 超音波 / 骨 / 頭蓋骨 / 脳 / ファジィ論理 / 画像処理 / 信号処理 / 画像化 |
Research Abstract |
ヒトの骨を透過させて診断を行う超音波システムの研究として、3つのそれぞれ異なる照射角度をもつ超音波プローブで構成される多方向照射プローブを用いて以下の研究を行った。 (1)骨下物体の画像化 (2)物質の固さを考慮した画像化 (1)ヒトの前頭骨を模したアクリル板を2枚重ねにして鋼の全ての脳溝を模した溝を覆うように被せる。そして各プローブに対して水平方向に1mm間隔で走査し、各位置で超音波を照射し波形データを取得する。取得したデータの座標系を統一し画像化を行う。作成した合成画像から障害物であるアクリル板の座標を記憶し、超音波の照射開始位置と超音波の傾きより、全波形データに対して超音波のアクリル板透過時の入射角と屈折角を算出する。その入射角と屈折角を用いて、屈折を考慮した場合の超音波の座標系を用いて対象物体の正確な画像化を行う。本方法によって屈折によるずれを補正した結果、鋼の溝の深さの平均誤差率を約10%以下かつ溝の幅の平均誤差率を約4%以下の精度で画像化できた。 (2)に関しては、多方向照射プローブを垂直方向に動かしながら、左右の探触子で超音波の送受信を行うことによりパルスエコー法で未知物体の音速を測定する。次に、探触子を水平方向に動かして得られた超音波データに対し、物体の境界の推定を行う。次に、探触子を垂直方向に動かして得られた超音波データに対し、音速と厚みの同時測定法を用いて物体の音速と厚みを計算する。最後に物体の境界のデータと音速のデータを組み合わせることにより、その物体形状を画像化する。テストピースを用いた実験の結果、誤差率10%以下の精度で物体の硬度により音速の差を考慮した形状を画像化でき本方法の有効性が確認された。 (3)他に骨内の人口骨の画像化方法についても検討した。
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Research Products
(5 results)