2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17390340
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Research Institution | Research Institute for Brain and Blood Vessels-Akita |
Principal Investigator |
近藤 靖 秋田県立脳血管研究センター(研究局), 神経内科学研究部, 主任研究員 (70360360)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茨木 正信 秋田県立脳血管研究センター(研究局), 放射線医学研究部, 研究員 (40360359)
水沢 重則 秋田県立脳血管研究センター(研究局), 内科学研究部, 研究員 (80360361)
安田 格 秋田県立脳血管研究センター(研究局), 放射線医学研究部, 研究員 (10400508)
中村 和浩 秋田県立脳血管研究センター(研究局), 放射線医学研究部, 研究員 (10312638)
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Keywords | 核磁気共鳴 / 超偏極キセノン / 組織縦緩和時間 / 脳血流 / MRI |
Research Abstract |
時間間隔を変化させ2回の核磁気共鳴信号を測定する手法により、我々は超偏極キセノン信号の減衰特性を測定してきた。この手法は、高感度な表面コイルに適用できる手法であり、昨年度発表した測定方法に関する論文は今年度の日本核磁気共鳴医学会において、優秀論文賞を受賞している。このキセノン信号減衰特性には脳血流量と縦緩和時間の双方の寄与が含まれ、脳機能イメージング法を確立するためには、この双方を分離独立して測定する手法を開発しなければならない。これまで、Diamoxを静注し、相対的な血流増加量を頭骨表面からレーザードップラー血流計で測定することにより、縦緩和時間の推定を試みてきた。20匹のラット測定から推定された縦緩和時間は分散が大きく、正しい推定値であるとは考えられなかった。そこで、血流量を精度よく推定するため、炭酸ガスをラットに直接吸入させることで血液中の炭酸ガス分圧を制御することにした。炭酸ガス負荷時における血中の炭酸ガス分圧は脳血流量とよい比例関係にあることが知られており、信号減衰特性から精度よく脳血流量の影響を分離することが可能であった。この結果、6匹のラット測定から推定された組織縦緩和時間は18.3±4.5秒であった。 また、偏極セル9個の初期状態を検討した結果、偏極率を向上させるためには、Rb金属を封入する際飛散しないようにすることが望ましく、加熱だけではなく、放熱も可能な温度制御方法が必要であった。そのため、ガラス容器内に、Rb金属を飛散せずに封入するため、偏極セルの中央部に溝上の凹部を形成し、Rb金属が自然に流れ落ちるようにした。加熱方法については、偏極セルの外部を覆うガラス製のフードを作製し、高温の空気を送風することにした。こうした偏極装置の検討の結果、高偏極率を有する超偏極キセノンガスを再現性良く供給することができるようになった。
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Research Products
(4 results)